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Channel: 井沢満ブログ
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ノーベル平和賞への違和感

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各分野におけるノーベル賞の授賞については、概ね公平であろうと思われるが
こと平和賞に関しては、政治的思惑が絡んで首をかしげることもある。

I CANによる核廃絶の主張じたいに、私は何の反論もなく、否むしろ
賛成であるが、しかしおおむね絶賛を浴びたサーロー節子氏のスピーチの
一部には、うなずきかねる。

と、誰も言わないので、一言書いておく。

被爆者としての体験は尊重するし、体験をベースにした核廃絶論にも
賛同する。

しかし、国連における核兵器禁止条約に署名しなかった、として

「被爆者への裏切りだ。失望を超え、腹立たしい」

とサーロー氏にとっても、祖国ではあろう日本を
世界注視の場で打ち据えるのはいかがなものか?

GHQにより自国を守るための軍隊さえ持てぬ状態にされた、我が国が敗戦時の余儀なき状況もあり、
米国の核の傘に身を寄せたのは、歴史の必然。

中国、北朝鮮という「特殊な核保持国」を隣国に持った日本と、サーロー氏たちが
いるカナダとでは、またノルウェーとは事情が画然と異なるものを、あたかも
サーロー氏が、日本の置かれている実情を無視した「外人」の視点で
スピーチされたことに私などは、違和感を抱く。

日本が同盟を結んだアメリカを無視して、核兵器禁止条約に加われるものかどうかの視点を
全く欠落させているのが、サーロー氏スピーチであり、所詮日本の危機は「他人事」であるの
だろうか。お名前からして、結婚と共にカナダに国籍がお有りなのかも知れぬ、と
その達者な英語を拝聴しながら、私はサーロー氏が日本の防衛事情を知らぬ
外国人のように見えたのだった。

サーロー氏は、スピーチの場である国連が、戦勝国連合であり、いまだ日本に対しては「敵国条項」があるということをご存知か? 日本がとかく冷や飯を食わされ、国の自治権まで無視されたごとき因縁を付けてくる
組織であるということは?  

核保有国が軒並み欠席の中の条約にいかほどの、力があろう?

北朝鮮の核の脅威から身を守るに、核廃絶がいかほど有効だろう?

 

誤変換他、後ほど。

 


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