ふいにオムライスが欲しくなり専門店に出かけ、デミグラソースかけの
オムライスを堪能してきた。高いが、美味しい。
帰りにボジョレーヌーボーをグラスで飲ませる店があるので、
立ち寄り、顔をしかめながら飲む。
ワインの味がわからない。ただ「旬のもの」が有り難い、
身体にいいに違いないと、飲んでいるのはワインではなく
「観念」である。
グラスを重ねるうち、舌が麻痺してきて何杯でも飲めるのだが
とりあえず一杯で切り上げた。それでも、胃の腑に
雪洞を灯したように温かくなり、ほろ酔いでいい感じ。
お金持ちの知人から食事に呼んでもらうつど、ワインは
モンラッシェかラトゥールで、ワイン音痴の
私にもラトゥールだけは、別格とそれだけは何となく
解った。
リッチな友人からは、1945年もののロスチャイルドと
ラベルに刻印されたワインを飲ませてもらったが、
ロマネ・コンティより希少価値であろうから、
40~50万円程度であったろうか? 豚に真珠、井沢にワインである。
ロマネコンティはお世話になった方へのお使い物で
購入したことはあるが、飲んだことはない。
これが当時で25万円程度だったような気がする。
ロマネもさまざまで、価格も違うが手に入ったのが
それだった。
ボジョレー・ヌーボーが今頃効いてきていい感じ。
しかし、美味しく感じる体質でなくてよかった。
もしそうなら生来淫するたちで、がぶ飲みして
アル中への道を歩んでいたであろう。