今日、ドイツ人の靴屋さんのところに行って丁寧に
足の測定をやってもらい、靴をあつらえてもらうことにした。
サンプルの靴を履いただけで、すっと背筋が伸び視界が広がった感じ、
これなら一ヶ月半後に出来上がる靴はどうであろう。
ローマの石畳はその靴で歩く。
ドラマの最終話、茶房で本を読む設定の三田さんから
「何の本がいいかしら」とご相談の電話。
カズオ・イシグロの「時の名残り」が理想だけれど、文庫本しか
出ていない。
であれば恩田 陸さんの「蜜蜂と遠雷 」恩田 陸 (幻冬舎)はどうかと
提案したら、三田さん、読んだとおっしゃる。
じゃあそれにしましょ、ということでしかし本が現在は新刊がなく、どうしたものかと思っていたら
三田さんの寝室に積んである本の中に残っていたと言う。
最終話を撮る竹園さんも持っていらっしゃるとのことで、こうもシンクロが重なれば
もうこの本に決定。
「この作家の本だけは止めておきましょうね」と私が上げた某作家に関しては
三田さんも完全に同意見。
芝居に直接関わるでもない本が画面で映るか映らぬか知れぬけれど、女優さんにとっては衣装と同じで気持ちの
作り方に関わる。だから、こだわる。
ずさんな女優さんは気にしない。けれど、この手の人は長生きしない、女優としては。
ドイツ人の靴マイスターのことを三田さんにお話したら、私も作って欲しいと
おっしゃる。ドラマが終わってからお連れする約束をした。
私の一足目は、無難に黒の紐靴。2足目は白で中と靴紐をパープルにしてもらおうと
思っている。
インソールも手作りで、これは明日取りに行く予定なので、その時白も
オーダーしておこうと思う。
ちょっと話しただけで、美的感受性のとても高い人だと思った。男性だが
西欧人の年齢は解らない。うんと若くもなく、うんと高齢でもない。
足元にひざまずき、まるで王に仕えるひとのように遇してくれる。
靴下まではかせてくれて、恐縮した。
靴のつくり手には物語を感じる。明日行った時、食事などお誘いして
パーソナルヒストリーを聞かせてもらいたいともくろんでいる。
誤変換他、後ほど。