更新が億劫で運転免許証を失効させてしまい、
写真付きの証明書がなくなった。
皇居内に2度入れて頂いた時も、パスポートに
添えて念のため健康保険証を提示したのだが、
この際写真付き証明書を手に入れようと
マイナンバーに写真添付の手続き願いを
郵送したら、区役所に取りにおいでということなのだったが
出張所だけで用を済ませていたので、場所が解らない。
この間、らくらくフォンのサポートセンターに
電話して、ナヴィの仕方を教わったのばかりなので、
活用の時が来た、と張り切って駅から
ナヴィを入れ、マップの矢印が示す方向へ歩き続けるも、
どうも様子が変なのだ。
そして、ふと思い出したのが前夜、念の為
文章で道順を読んだのを思い出し、それによると
まるで逆方向。
これはナヴィが悪いわけではなく、私が変なのだ。
ナヴィを用いても方向音痴。
踵を返し逆方向へ辿ると、ナヴィもそれに沿って動き
大きな区役所の建物の前だった。
マイナンバー受け取りカウンターの隣のブースで
姿は見えないが、アジア系と思われる女性が
なんだか喚き立てている。ある手続きをしたいのに、
出来ないのは「ナゼナノヨー」と日本人には見られない
声の高さと、粘り強さで職員に抗議しているのだ。
「職場の住所がないとダメなんですよ」
と職員も淡々と何度も説明しているのだが
女性いわく、「あたしは、会社の寮に住んでいるよー!!」
と叫んでいた。
実質的移民政策で、この手合がカウンターには増え
区役所の人たちも難儀であろう。暮らしの中にもドッと
入って来るだろうから、他人事ではないのだが。
さて、らくらくフォンも使いこなせず、私にとっては
らくらくではないフォンを置き忘れること一度ならず、
この間はスーパーに寄ったら、「お忘れ物をなさっていませんか」
と訊かれ、言われるまでタブレットをカウンターに前日
置きっぱなしで店を出たことに気づいてもいなかった。
「ありがとうございます」とタブレットを受け取り
外に出ようとしたら、「財布が開いてますよ!!」
財布も余りしばしば置き去りにするので、肩から
下げられるストラップ付きの財布を使用していたのだが、
見れば財布の口はパカンと口を開いていて、中の
カード類もこれではバラバラと足元に落ちかねない。
普通は気がつくのだろうが、考え事にふけると
周りが見えなくなるたちで、心もとない。
おまけに、レジでは端数の小銭だけ払って本体の
千円は払い忘れ促されて、慌てて追加したら
払うつもりで左手にあったもう1枚の千円札が
ひらりと床に「ば~か」と言いたげに舞い落ちた。
つい最近に限っても、このての逸話に事欠かない。
脳のどこかに欠陥があるのだと思う。
天才なら、欠陥を補って余りあるこれがある、と言えるが
補えるほどの才もなし。ただ生活不適応者なのである。
それもあっての厭世観なのかもしれない。
間もなく終わる、このややこしい三次元から
卒業出来る、と自分に言い聞かせながら、
それでも時に結構楽しく生きている。
美しい北川景子さんの出ている映画「スマホを落としただけなのに」
を戒めのために、観ようと思っている。