Quantcast
Channel: 井沢満ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1913

「遣日使」という言葉の普及を  古代より諸国学びの対象であった日本

$
0
0

日本は、誇らない、他者と比較しない、優れていても謙遜する。

それが古来よりの日本人の性質であった。

敗戦以降、自信を失くして極端に自己否定に走り、そこに追い打ちをかけたのが

GHQ発、中韓による日本貶めである。

「欧米では」という比較論も戦後しばらくは流行ったが、今どき欧米と比較して

日本がどうのという言い方をする人もいなくなった。

ただ漠然と「日本は劣った悪い国である」と思い込んでいる人が多く、それは

あたかも慢性の疾患のように、日本病ともいうべき状態を示している。

こういう折から、私は日本に「遣日使」という言葉を定着させたいと思う。

知る人ぞ知る言葉であるが、遣隋使や遣唐使に対しての造語であろう。

隋や唐に日本から学びに渡った日本人たちがいたのは事実だが、しかし周辺諸国から

日本に学びにも来ていて、それが「遣日使」なのである。

と、偉そうに講釈するわけでもないのは、私自身東北大名誉教授でいらっしゃる

田中英道先生のご著書を繙く(ひもとく)までは知らなかったことだからだ。

田中先生のご著書は好きで、数冊拝読しているが、篤実な論を確かな文章で述べられる方で

先生のおっしゃる遣日使が、突飛な論であるとも思えない。

先生の著作「日本の歴史 本当は何がすごいのか」(育鵬社)によると、

隋からは裴世清(はいせいせい)はじめ高位の役人が32艘の船を引き連れ、

日本に学びに来たという。これは史実にある。

*裴 世清(はい せいせい、生没年不明)は、7世紀前半に中国王朝隋の煬帝による命令で俀國(倭国)を訪れた使者。《Wiki》

天智天皇8年(669年)には、二千余人が日本に学びに訪れていて、新羅からは

三十数回も、日本に来ているという。渤海(ぼっかい)からは33回の来日。

渤海というのは、現在の中国の満州から朝鮮北部、ロシアの沿海州まで

版図を広げた国のことである。

要するに遣隋使、遣唐使という形で海外に日本が学びに行った人数と回数より

海外から日本に学びに来た人数と回数のほうが、遥かに上回るということである。

百済滅亡の時には、大勢が百済から逃れてきて日本に住み着いているが、

日本は彼らを排斥せず、彼らも穏やかに日本の家風に馴染んでいつしか

日本人となっていった。だから、日本人がとりわけ排斥主義であるということはない。

本来間口の広い、懐深い民族であろう。

拒否するなら、する理由があってのことである。端的に言えば、日本の良き風習に馴染まず

低きへ日本を持って行きかねない外国人に対しては嫌悪拒否感を示す。

いささか余談に逸れるが「朝鮮通信使」を、日本全国の各自治体がイベントとして

盛り上げようとしていて、それは結構なことであるが、しかし朝鮮通信使が

「文化の低い日本へ、高い韓国から教えに来た一団が朝鮮通信使である」と

韓国が主張しているその内容まで、肯定しては町おこし名目で

日本の名誉を傷つけることなので、止めて頂きたいのだ。

朝鮮通信使は、日本に朝貢に来ていたのである。「教えてやるほう」がなぜ、

将軍に貢物まで持って、わざわざ危険な海路を渡って来るものか。

学びたい対象があれば、日本のほうから出かける。遣隋使や遣唐使のように。

朝鮮通信使が「文化の低い朝鮮から高い日本へ来た使者であった」ということは、

他ならぬ彼らが著した「日東壮遊歌」があるので、町興しのために

朝鮮通信使のイベントを盛り上げたい各自治体の関係者は読んで頂きたい。

「日東壮遊歌」で検索をかければ、資料はネットでも容易に拾える。

韓国の言われるまま頷いていると、慰安婦と同じ運命で彼らが

言い続ける嘘がいつしか事実として定着してしまう。

たとえば朝鮮通信使は、日本の水車の技術を朝鮮に持って帰ろうとするのだが、

李氏朝鮮で水車が出現するのに、500年間の時を要した。日本では庶民である

百姓が軽く作っていたのが水車である。また左右同じ大きさの車輪を作る能力が

なかったので、朝鮮の貴族が乗っていたのは猫車のような一輪車である。

このような史実を踏まえての、ユネスコ登録ならいいが、韓国が躍起になっているのは

朝鮮通信使に託して「文化的に優位だった朝鮮。劣っていた日本」という捏造史の

定着化であるから、日本の関係者諸氏は乗せられないようにして頂きたい。

お立場がお立場なので、いつも右代表であげつらう形になってしまうが、

安倍昭恵氏による朝鮮通信使イベントへの協力推進は、いささか浮薄であろうと思う。

他にも日本毀損の人物への妙な協力やら、中国工作員への接近やら、

いくつもいくつも論外な言動がおありなので、再度申し上げておきたい。

かと思えば靖国参拝などなさり、その事自体はむろんご自由だが、この方の

立ち位置が全くわからない。ガス抜き要員だという説もあるが、それにしても

挙措が終始一貫していず、単なる浅慮による妄動ではなかろうかと私は見ている。

私が実名を出して批判するのは、数名しかいないが昭恵さんもそのお一人である。

軽挙妄動はどうぞ謹んで頂きたい。とりわけ朝鮮通信使イベントに加担なさるなら、

その前にじっくりお勉強をなさって頂きたいのだ。

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1913

Trending Articles