所用で大分に一泊で飛んだ。
飛行機が整備不良とかで、出発が遅れるというアナウンスがあったのは
搭乗寸前の整備不良アナウンスは、何か胡乱である。
整備点検はもっと早めにやっておくべきではないのだろうか。
搭乗寸前に発見されるというのは、要するに問題箇所の点検を
直前まで怠っていて、機長がコックピットに入ってから、やっと
不備に気づいたということではないだろうか、といぶかしんだが、
大幅に1時間も遅れての離陸であった。それなりの短い説明は
あったが、どうにも訝しい。しかし機器に無知なのでツッコミも出来ず。
血の気が熱い若い頃なら、質問して食い下がったかもしれない。
国内便の1時間遅れというのは、仕事がらみだと大変なことになる
場合もある。その割に、JALの詫びはけろっとお座なりではあった。
日本人はおとなしいので、皆黙っている。
アメリカだと、ヘタしたら訴訟沙汰。訴訟社会で大儲けするアメリカが
いいとは全く思いはしないし、むろん、正当な理由での遅延なら
騒ぐほうが悪いが、どうも搭乗寸前の整備不良発見が
納得できかねる。
これだけの遅延は国内便では、初めてだったが国際線では二度経験がある。
一度は、アカデミー賞の授賞式見物にハリウッドに行った時で、
成田空港で一夜、止め置かれた。
テレビ小説を書いている最中の、寸暇をもぎとるようにしての渡米であったので、
痛かった。日本人のカップルが、いったん搭乗したのに、降りてしまったせいで、
その場合は爆弾仕掛けの可能性があるので、大掛かりな点検作業が
行われるのだ。
そのカップルがなぜ、航空券を捨ててまで降りたのかわからない。
体調が悪かったのか、成田離婚風に喧嘩したのか。
点検に手間取るうち成田離陸の時間帯を過ぎてしまい、結局
翌日のフライトとなった。こういうケースは、航空会社の責任ではないので、
なんの補償もない。踏んだり蹴ったりであった。
一度はどういうトラブルであったか忘れたが、東南アジアの何処かの国で
航空会社が取ってくれたホテルで一泊したことがある。
若いころだし、むしろ思わぬ国での無料一泊はそこそこ面白かった。
1時間遅れで、着いた大分空港であったが、市内まで延々1時間。
なんで、こういう辺鄙な場所に空港を開いたのか、行くたびに不可解な
思いをする。別府市内に行き着くまでに、空港に使えそうな土地は
有り余るほどある。成田と共に、日本2大不便空港である。私の主観であり、
似たように乗客に遠路を強いる空港は他にもあるのかもしれないが、これだけ
不便を強いられると、どの政治家が何の利権で? とつい考えてしまう。
1時間の遅延に加えての、市内までの1時間だったので、余計
くたびれた。
大分空港は昔は大分市内にあったのだ。
空港から海を比較的短時間で渡れるホーバーもいつしか
廃止になっていた。空港から市内があまり遠いと、市(まち)は
寂れはしないだろうか。
成田も、来日を億劫にさせるに十分な不便さではあり、日本にとっても
よろしくないと思う。
大分では、フグの料亭に行った。夏フグと言っていいのかどうか、春フグというには
もう暑い。計三人で、キモが一人当たりタラコ大のが出され驚く。
身も分厚く大きい。初めてフグ刺しを皿に残すほど、刺し身だけでお腹がくちくなった。
(くちくなる、ももはや死語か?)
翌日昼は、空港内の「宙(そら)」という寿司屋で、関サバ、真鯛、城下(しろした)カレイの寿司、とりわけ、城下カレイはめったに食べられないので、集中的に握ってもらった。
弟が大分に飛ぶたびに、寄っている店である。
城下カレイは日出(ひじ)の海中に真水が湧く箇所があり、そこでしか釣れない、魚の中でも
宝石クラス。スーパーで城下カレイと銘打っていても、まずは眉唾。それほど
気楽に出回るものではない。ビールで食したが、日本酒でもっと、たらふく食べて
置きたかったかなあ、と今頃軽く後悔しているのだが、何しろダイエット中なので、
少しはブレーキをかけたのだ。
キモのついたフグ刺しは、それ以上食べきれぬほど詰め込んだが、しかし城下カレイは季節限定、土地も狭く限定で、今後はいつ食べられるかわからない。と思うと、もっと
食べておくんだった、やはり思うのだ。
羽田空港浜松町間のモノレールだが、ただでさえ過剰な日本のアナウンスだが、それに
中国語と韓国語が加わるので、うるさくて仕方がない。
標識もあちこち中国語と韓国語。こういうのは相互主義でやるなら、文句も言わないのだが、
ソウルでも北京でも上海でも、日本語の標識やアナウンスなどありはしない。
やれば、国民的サイズの批判にさらされるだろうに、日本だけなんでだろうね。
むろん、領土を不法占拠されている国や、自らの所業を棚に上げ「歴史認識せよ」と
事あるごとにぶち上げる国に、なんでそこまでサービスするのかという思いもある。
中国人がどれだけ日本にお金を落としに来ているか、と私を諌める人もいるが、
日本が今まで、どれほど理不尽なODAを中国に渡してきたか、と私は応酬する。
彼らは日本にお金を落としても素手で帰るわけではない。
日本は、むざむざと取られっぱなしなのである。黄砂対策やら何やら、名目通りに
使われているかどうか、むしろ役人の懐を潤している公算のほうが高い
死に金である。大枚のお金渡したからといって返ってくるのは感謝ではなく、
非難と罵りである点も韓国に似ている。