安保法制案が、最終調整に入っていますが・・・・
まず素朴に不思議なこと。集団的自衛権は、自民党の政権公約に明確に掲げられているのに、なぜ初めて聴いたような顔で愕然とする人が、こんなに多いのであろう、ということです。とりわけメディアの人々は、知っていたでしょうに?
集団的自衛権に関連するかな、と思われる条項を公約から抜き出してみました。さほど深く考えこんでのピックアップではなく、ぱぱっと目についたところを拾い上げたレベルです。
自民党政権公約
https://www.jimin.jp/election/results/sen_shu46/political_promise/bank/d_001.html
日米同盟の強化のもと、国益を守る、主張する外交を展開します。
官邸の司令塔機能を強化するため、「国家安全保障会議」を設置します。
日本の平和と地域の安定を守るため、集団的自衛権の行使を可能とし、「国家安全保障基本法」を制定します。
防衛大綱・中期防を見直し、自衛隊の人員・装備・予算を拡充します。
憲法改正により自衛隊を国防軍として位置づけます。
統合運用を進め、自衛官と文官の混合組織への改編、部隊運用組織の統合など防衛省改革を推進します。
米国の新国防戦略と連動して自衛隊の役割を強化し、抑止力を高めるため、日米防衛協力ガイドライン等を見直します。
在日米軍再編を進める中で、抑止力の維持を図るとともに、沖縄をはじめとする地元の負担軽減を実現します。
国際貢献をさらに進めるために、「国際平和協力一般法」を制定します。
わが国の主権と領土・領海を断固として守るため、国内法や組織・機関を整備し、海上保安庁等の人員・装備・予算を拡充します。
「特定国境離島保全・振興法」、「無人国境離島管理法」を制定し、「領海警備法」の検討を進めます。
尖閣諸島の実効支配を強化し、島と海を断固守ります。
「対話と圧力」の方針を貫き、拉致問題の完全解決と核・ミサイル問題の早期解決に全力を傾注します。
ーーー転載ここまでーーー
憲法改正など、そのために立党された党なのだから、いざ改正論がリアルになってきた時、また初めて聞いたような顔で、仰天しないで欲しいと思うのですね。
ある意味でですが、集団的自衛権は憲法改正論と共に立党以来何十年と語られて来たと思いますよ?
それに、集団的自衛権は民主党も認めていたことを指摘されたのは佐藤正久議員です。余談ですがこの方に、拙著「ゆきの、おと」の宣伝マンのお一人になって頂いたことがあり、今思うと冷汗三斗(死語か?)です。
れいかんさんと【冷汗三斗】
消え入りそうな恥ずかしさや恐怖で、冷や汗をかくこと
元自衛隊員でいらした宇都隆史議員のパーティ会場であったかと思います。
着物で行けばよかった。洋服似合わないですね。ヒゲの隊長さんにお目にかかれて、ミーハーになっていました。ゴラン高原派遣及びイラク人道復興支援で、ともに初代派遣部隊の隊長を務められた、私にとってはヒーローだったりしたもので。
抜粋
14日の参院平和安全法制特別委員会で、民主党の岡田克也代表ら歴代代表が以前、「集団的自衛権の行使を容認すべきだ」と主張していたことが明るみに出た。質問に立った自民党の佐藤正久氏が“暴露”した。民主党議員らはなぜか反発して議場はヤジに包まれ、審議は一時中断した。
略
「日本を防衛するために活動している米軍が攻撃された場合、日本に対する行為と見なし、日本が反撃する余地を残すのは十分合理性がある。今の憲法は全ての集団的自衛権の行使を認めていないとは言い切っておらず、集団的自衛権の中身を具体的に考えることで十分整合性を持って説明できる」(岡田氏、読売新聞)
略
「いざというときは集団的自衛権の行使に相当することもやらざるを得ないことは、現実に起きうるわけです。ですから、原則としては、やはり認めるべきだと思います。認めた上で乱用されないように、歯止めをかける手段をどのように用意しておくべきかという議論が大切になってくるわけです」(野田氏、著書)
略
また、佐藤氏は、前原誠司元外相や長島昭久元防衛副大臣も行使を認める立場であることも付け加えた。
ーーーーー抜粋終わりーーーー
反対派の先頭に立っている党の歴代VIPが言っちゃってますね。これでブーイングがなぜ起こるのか解りませんが、記事中「民主党議員らはなぜか反発して」の「なぜか」が、そこはかとなくおかしかったりします。
あと、山本太郎氏のところの・・・・・という言い方も失礼か、小沢一郎氏も民主党代表時代に集団的自衛権は肯定しています。
「政権を担う立場になれば、アフガニスタンでの国際治安支援部隊(ISAF)への参加を実現したい」 (小沢氏)
海外での武力行使を認めたに等しい発言だと思われます。ISAFは治安維持活動を行ってるので。
秘密保護法案も随分反対されましたが、これも過去発言を見れば民主党は肯定していると思えるのですが?
「野党議員にも国の防衛など守秘義務を課すべきだ」秘密保全法案について民主・岡田元副総理 の発言です。
SEALDsの若者まで国会に呼ばれたようですが、ちゃんと喋れたのでしょうか。
私は偏見無きよう努めながら、彼らの主張に耳を傾けようとするのですが、「何を言っているのか‥‥‥・何も言っていない」というのが感想です。語彙は極めて乏しく、甲高いシュプレヒコールのみ。
昔の学生運動家はもうちょっと、語彙がありロジックもあったような気がするけれど? 余り興味なかったので、記憶が曖昧です。
あと、どうしても耳に逆らうのが汚い言葉遣いと、年長者への最小限の礼儀も心得ていないことです。
審議が十分ではない、というのが反対派の言い分ですが、これまで随分俎上に上がって来た案件ではなかったでしょうか。
それに衆議院でもう100時間を費やしているような・・・・・。費やされる時間は無料ではありません。税金が使われます。
100時間がだめならおそらく、千時間でもだめでしょう。
解らせる努力をせよ、と言うけれど解ろうとする努力も必要でしょう。
理解させる努力が足りないと言われ、安倍総理がテレビのスタジオに出向いて、
言葉を尽くして、説明すると「国会開会中に」と、叩くのはそこかいと、言いたくなります。だったら、いつ説明すればいいのやら。
テレビも、審議不足と言いながら、しかし反対ありきの不満顔で、批判するのはいいけれど、なぜ反対なのかがやはり若者たちのシュプレヒコール並みでどうも、聞こえて来ません。
虚心に反対論に耳を傾ける構えでいるのですが。
テレビこそ、国民に向けて法案の中身を主観抜きに、判断は視聴者に委ね、詳しく解説してもよろしいのではないかと思うのですが。それと、賛成派のデモで何が訴えられているか、彼らの言説は何なのかの報道がニグレクトされている印象を抱いています。
あられもなく、言ってしまえば審議を尽くしている間にやられちゃうから、ダッシュしてますということでしょう。日本にリアルにミサイル向けてる国があるのだよ、と。今の憲法でどう守るのよ、と。
憲法を改正してからやれ、というのは正論ではありますがしかしGHQ憲法は、改正へのハードルを異常に高く設置してあって、それをやってたらいよいよ侵略ちゃうよ、というのが賛成派の言い分でしょう。
憲法など永遠に固定化されたものではなく、諸状況に合わせて身軽に変えて行くものであって、各国そうしています。ところが、日本国憲法は改正するなよ、と言われてるに等しいほど改正条件が厳しいのです。
この間靖國神社さんでご一緒させていただいた櫻井よしこさんと、福島みずほさんの対談を聴いてみたら、やはり改正についての論議で、櫻井さんいわく作った本人(アメリカ人)が内容の意味を問われ「解らないなあ」と答えられたそうで、コケますね。櫻井さんはあのトーンでいつも沈着、理性でお話になる方なので、コケはしなかったでしょうが、私なら「おんどりゃ、頭かち割って、血ぃ、ストローで吸うたろうか!」と叫びそうです。
いえ、こういうセリフが昔はテレビで流されてたんです、お笑いで。
今は無理でしょうね、本当に似たようなことやっちゃうのがいる、凶悪な時代です。(日本人ではないけれど、と小声で素早く言ってみる)
櫻井よしこさん 福島みずほさん
村山談話他、慰安婦と憲法改正についての、櫻井よしこさんと福島みずほさんの対論。
戦後40年目に日本国憲法を書いたアメリカ人を訪ねたら、「まだ君たちはあの憲法を使っているのか!?」と驚かれた。
「国の交戦権はこれを認めない」とする意味も、作ったほうが「わからない」と答えた。「外せと言われれば外したのに」と。
おんどりゃーぁ・・・・・(以下放送禁止用語)
上記は音声だけですが、動画はこちらで見られます。
http://ken-ch.vqpv.biz/no/5128.html
教えて!ヒゲの隊長
備考 憲法改正
日本国憲法第96条第1項は、憲法の改正のためには、「各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする」