日韓問題を考える上で、彼の国のメンタリティを知らねば友好など、絵に描いた餅なのですが、韓国人の「心癖」集合体国家としての性質を表すのに「情緒法」という言葉があります。
法で定められたものより、国民感情が上回り、その感情のほうを優先して法が定まっていく、ということで「人治国家」という言葉ともつながっているのでしょうか。
今この時期に安倍総理は批判したくないのですが、「美しい国へ」という本を読んで仰天したのは、文化は韓国からもらったの、韓国上げ内容が多く「韓国は日本と価値観を同じくする法治国家だ」という一節があり、どれだけリップ・サービスなさるのか、あれこれに囲まれて大変な政権運営ですなあ、と思ったわけですが・・・・
このところ、急速に韓国に厳しい対処のほうに舵を切って、すっかり日韓関係の様相も様変わりしつつありますね。
さて情緒法ですが・・・・・Wikiではこのように規定しています。
国国民情緒法(こくみんじょうしょほう)とは、韓国の罪刑法定主義を否定する法論理で、韓国人の国民情緒に合うという条件さえ満たせば、行政・立法・司法は実定法に拘束されない判断・判決を出せるという概念である。
さらっと述べられていますが、めまいのしそうな内容です。法で定まっていても、韓国では国民感情により、ヨガ並みに柔軟に解釈と適用が変わる、ということでしょうか。
むろん「法」などではなく、揶揄をこめた「不文律」への呼称です。
近代法の理念など、どこ吹く風。国民の感情のゆらぎで、法が適用されて行きます。おそろしや。法律、条例、条約どころか、憲法まで国民感情で吹き飛ぶのだから、集団的自衛権が違法だ、いや合法だと論議している日本など、なんて四角四面に生真面目な民族でしょうか。多少皮肉をこめて言っているのですが。
憲法なんて、と言っちゃあいけないのですが、各国時代と状況に応じて気楽に変えています。日本だけでしょうね、憲法がこれほど動かしがたい壁のように扱われているのは。
基本がGHQ憲法なので、容易に変えられることがないよう、やたら改憲のハードルを高くして去ったわけですが、その彼らが「え、まだあの憲法使ってんの、びっくりぃ」と言っているのだから、おいおい、です。
その点韓国の情緒法は、「気分だもんねー」で時効さえいじれて、融通無碍。付き合わされるほうは、難儀ですが。半世紀前の父親の親日をあげられて、公職を退けられる人がいる始末。「恥辱刑」というらしいのですが。
この問答無用の強引な裁きはさすがに、と言っていいのかどうか、北と似ていませんか。北ほど無法ではないと、叱られそうですが。
北と決定的に違う点は、権力者の恣意性には動かされず「主権」は、国民の感情的総意にあり、ポピュリズムに支配される点です。
靖國神社への放火犯である中国籍の男を、政治犯として日本には引き渡さなかった一件、仏像泥棒への判決など日本もむろん、情緒法にやられています。
安保法制案がもめにもめて採決に至り、私などはアメリカの意向もあり、あれとこれで、なにがなにして結果は目に見えているのに、何を不毛なことをやっているのだろうと実は思っていたのですが、もめにもめる事のできる日本がそういう意味では健全なのでしょうか。
しかし、これはこれで何だかねえ・・・・。別の問題がからんでいるわけで。