「そんなにアメリカのご機嫌が取りたいですか!」
とデモに出かけた石田純一氏が叫んでいて、私は「いや、そういうことじゃないんだけど」とテレビの前でつぶやいていた。
石田さんとは、三雲さんと安住アナが司会する午後のワイドショーに何回かゲスト出演している時に1度ご一緒して、ご挨拶も謙虚でいい印象しかない。
あの年齢でここまで爽やかでお若いか、と驚いたが今回はあの年齢で、この程度のご理解か、とそれは率直にそう思う。
安保法案がアメリカの強い要請がある、ということは素人でも容易に解りそれは事実であるが、要はその要請が日本の国益に叶うか否かという観点で考えないと、方向を誤る。仮にアメリカのプッシュがあったとしても、法案は日本のためである。
非常にいぶかしいのだが、芸能人と言われる人たちのおそらく90%が反対なのではあるまいか。勉強した上でのことなのか? 毎日流されるプロパガンダを、その気になって口移しで述べているだけではないのだろうか。
安保法案は、基礎を学ぶにはさほど難しくないが、全体像を把握するのは、おそらく一般には無理。説明せよと反対派は政府の「説明不足」を非難するのだが、自ら積極的に学ぼうとする者以外に説明は無理。この法案は入り組んでいる。
積極的に学んでいる私の理解度が今、70パーセント程度だと思う。
その程度には難しい。政府が一般に向けて完璧に説明するのはほぼ無理ではないか。
基礎を心得るのに数時間、まず半日はかかる。そこまで勉強しての反対であるのか、反対派の芸能人の言葉を聞いていていつも、私は首を傾げる。
彼らの口から出るのは「戦争する国にしたくない」「九条を守ろう」「徴兵制反対」というスローガン的な言葉ばかりで、果たして法案の中身を承知しての言葉なのだろうかと、いぶかしい。
高校生が「(安保法案が)通っちゃうと僕たちが戦争に行かなきゃならなくなる。徴兵制は絶対ダメ」などと、言うのは仕方がない。いや、間違ったことを言うのは仕方がないでは済まないが、自分の高校生時代を振り返れば、無知無思慮であり私は偉そうには言えない。
18歳からの選挙権が危ぶまれるが、しかし思えば人の知識と思索のレベルは必ずしも年齢には比例しないのであって、50歳になったから正しい判断が出来るかといえば、それはない。高校生でも判断力に優れた子はいる。
相手に撃たれる前に撃ってこその防衛であるのに、撃たれてからしか出て行けない今の憲法では、やられてしまうのだよ、ということなのだが。たとえば端的に一つだけ説明せよと言われるなら。
石田さんの「そんなにアメリカのご機嫌が取りたいですか!」に答えるとするなら、「いや、対等に近づくための法案なんです」ということなのである。
野党や反対派の人たちの言葉を、愚直に守るならあらゆる武装は解除するしかない。そこまでしなくていい、というのなら要は憲法解釈の程度をどこに線引き、歯止めとするかということであろう。
防衛に関しては、憲法プラス国際憲章プラス条約割る3とファジーに構えないと、国のために憲法があるのか、国が憲法に仕えるのか本末転倒になってしまう。
憲法改正をしてからやれ、という意見は正論なのだが、そうしていると現在の状況下では迫りつつある危機に間に合わないのである。何も起こらないかもしれないが、万一に備えて養うのが兵である。
何度も言い続けているが、GHQ憲法は日本のことを思って作られてはいない。
それを、金科玉条に守ることの危険性。
紙に書いた九条が国を守ると本気で思うなら、自衛隊すら要らないではないか。
九条があっても竹島は不法占拠され、日本漁民は約3千人半島へ拉致され、北への拉致被害者は、いまだ戻って来られない。
中国から来る領空領海侵犯は、日常茶飯事。彼らに、日本をやる気がなければ、そんなことはしない。
アメリカに頼らず、自国で守れるのかといえば、それは不可能。詳細は省くが、現在の日米協定が最も妥当な防衛策なのだ。経済効率含めて。
長くなるので、本日はこのくらいで。
しかし芸能人の皆さんには困ったものである。ほぼ軒並み反対とは。せめて賛否半々程度であって欲しい。勉強して欲しいのだ。
とりあえず、ネットでも十分。私が斜め読みして、よくまとめられていると思ったサイトをご紹介したい。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/07/15/security-law-wakariyasuku_n_7806570.html
http://www.sankei.com/politics/news/150514/plt1505140045-n1.html
http://seiji.yahoo.co.jp/article/23/#1
「朝まで生テレビ」をたまたま見たのだが、数分で終わってしまった。
安保法案サブジェクトだったのだが、ケント・ギルバートさんと片山さつきさん、それから潮匡人さん(評論家、元航空自衛官)のお顔があり、それだけでも、ほっとした。
放送後、報道で拾った記事によると「憲法第九条が憲法違反」というケント・ギルバート氏の意見があったようで、これは私も先の拙文で述べた。
「集団的自衛権、個人的自衛権、これは両方とも国際法で認められているものであって。日本にもあるんですよ」 ケント・ギルバート氏
「そして(日本の)憲法前文を読みますと『憲法は国民を守るためにある』と。その上で、憲法第9条は『しかし、武力は使わない』と言っているんだけれども。前文と国際法から考えれば、憲法第9条自体が、憲法違反だと思っている」 同
あの田原総一朗氏までもが、と言ったら叱られそうだが、「もともとあの憲法は、GHQが作った憲法。GHQは、日本が再び戦争ができない、弱い国にするために作ったんだよ」
これに対するケント・ギルバート氏の返しが鮮烈であった。
「制裁措置なんですよ、ペナルティ」
戦勝国側の、日本へのお仕置きが九条であったというのだ。これは実に正しい。
憲法など守らなくてもいい、というのを一般論化は出来ないけれど、国を守るため解釈は柔軟でありたい、とは言えよう。それには憲法がいかなる目的で、どのようにしてGHQにでっち上げられた日本弱体化憲法であるか、ということを私たちはもっと知ったほうがいいと思う。
(文字起こし部分については、こちらのサイトさん他を参考にさせていただきました。
ht tp://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1781.html)
以下は参考までに
■武力の行使の「新三要件」
第2次安倍内閣が2014年に閣議決定した、日本が武力行使をする際に満たすべき要件。
「国の存立を全うし、国民の生命と平和な暮らしを守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」
および内閣官房の「『国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について』の一問一答 」により次のように定義されている。
我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること
これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと
必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと