禁裏のことには言挙げせぬよう普段は相当のことに気づいても慎んでいるのですが、それにしても、いささか残念ではなかろうか、と思われたのが園遊会です。
雅子妃が12年ぶりにお出ましであるということで、それなら和服を苦手とする
雅子妃のために全員右へならえというお達しが、どなたからか出されるであろうと踏んでいたら案の定で皆様洋装。
和装洋装、いずれも無論園遊会にはあるので、今回はたまたまなのかもしれないのですが、それにしても、招かれる側が色留袖に威儀をただした方が多いことを思うと、伝統を一番守って頂きたい皇族のハレの場での洋装は、和服を保ちたい私としては残念なのです。
和装洋装の選択はほぼ交互だが原則は事前協議によるお達しで、規則性はことにないとのことですが、協議というのは建前であって、お決めになるお方はおそらくお一人であらせられようと、拝察するしだいです。
報道も奇妙な気がする・・・・というのは雅子さまご参加といずこもそればかりで、
これは讃えているのかやんわりと批判なのか、今ひとつ解りません。
御苑を12年ぶりに50メートル歩かれた雅子さまが麗麗しく取り上げられ、地球の裏側まで出かけ長期に働かれて、間無しに園遊会にお出ましの秋篠宮両殿下は背景として霞んだような扱いが腑に落ちません。
黙っていた国民もここへ来て、ついに声を発し始めているようでもあります。
私の耳にもいろいろ届くのですが、中には心ががちぢかむ思いをする
内容もあります。
悠仁親王殿下に会いたいと、来日前からお気持ちを表明されていた
ウィリアム王子ですが、なぜ会うことが実現されなかったのか、
細かく王子側、秋篠宮家側のスケジューリングを添えつつ
レポートをくださる方も複数いらして、それを鵜呑みにするわけでも
ないのですが、なぜ両者の対面が叶わなかったのか、胸に
小骨のように残る違和感があるのは事実です。万一、個人の感情が
そこで働いての対面不首尾なら、いささか残念なことであろう、と。
習近平主席のイギリス接近で、何やら危うげな状況を見るにつけ、
王子には将来の天皇陛下たる悠仁親王殿下には会っておいて
頂きたかった、と悔やまれるのです。
皇室と英国の王室との間には、親交と共にある方とは複雑な経緯もあり
、その複雑な背景もあってのことなのかなあ、と
思ったりもします。
秋篠宮両殿下の渡英が土壇場で覆されたことも、記憶に痛みとして
あります。
真偽の定かならぬ事柄をこれ以上述べることははばかりますが、
単純に「和服を着られないご病気」「着物がつらいご体調」というのが
私には理解できないのです。
着慣れていなければ気が張るのは事実ですが、それは民間とて
同じこと。ウールの着物なり用意して、普段から体と着物を
なじませる程度の努力は致します。さほど、つらいこととも思いません。
まして、今回のお出ましはわずか10分間、50メートルです。その10分の着物に
耐えられないご体調というのは何でしょうか。スキーや登山が
お出来になるのに?
和服の伝統を守りたいと普段から願っている私が、厳しすぎる
ことを言っているのでしょうか。10分間でもお顔を出したほうが良い、と
いう国民もいれば、10分ではお招きした側にかえって失礼だし、これまでの12年間のご不在は何であったのだろうと、思う国民もいるのでしょう。
細かいことはさておくとして、単純な心情を述べさせていただくとすれば、
佳子さまにはやはり出て頂きたい、それも振り袖で、と。
これを申し上げるのも不敬でしょうか。学園祭も学業を表の名目にご欠席で
いささか不憫な気が致します。
皇室の弥栄を祈りつつ、園遊会の日に記す。