お健やかに82回めの佳き日を迎えられたことをまずは
寿がせて頂きます。
ただ・・・・・・このところ折りに触れての談話にて、
戦争への言及など評価がふた手に分かれ諸説ある事柄への、
一つの明確な位置に寄ったご発言に困惑する国民も
多うございます。
国民統合の象徴であらせられるお方の、たとえその意志はおありにならずとも
迂遠なお言葉遣いながら、一定政党や党是ご批判と受け取る国民もいて、
またお言葉を敷衍すれば、自衛隊への軽んじと深読みする国民も
相当数いるようですので、基本的に政治外交に属する領分には
沈黙を保たれたほうが国民のあらぬ誤解を受けずに済むかと、
いささかはらはらと拝聴しております。
陛下が戦争に言及されますと、戦地であるいは原爆、大空襲で
身内を失った方々にとっては、つらいお言葉を聞かされることにも
なりかねません。たとえば皇后陛下が平和を希求するお心の余りに
発せられたであろう「A級戦犯」というお言葉が、棘として胸に突き立つ
国民もいます。
事後法による東京裁判の不当性は、こんにちもはや大多数が
認識を新たにしていて、マッカーサーさえ、
「日本の自衛のためのやむを得ぬ戦争であった。侵略戦争ではない」と
認めている状況です。
平和を希求する心は国民のほとんどの胸にございますが、それを
達成するための方法論は一つではございません。
緒論あるので、そのいずれかに賛同なさっていると受け取られかねない
談話は、国民統合の象徴としての天皇陛下尊崇の見地から、
不安に思う国民もいるようです。
祭祀王たる天皇陛下におかれましては、順徳天皇はじめ
代々の天皇陛下が後世に伝えていらっしゃるように祭祀をまずは第一義に、
ご高齢であらせられるので被災地訪問、慰霊なども含め、
ご公務は二の次のこととなさり、肝心の祭祀の他は御身の
養生専一になさいますよう伏してお願い申し上げます。
秋篠宮殿下、同妃殿下はお見受けするところ、過労になりかねないタイトな
スケジュールでご一家は働いていらっしゃり、秋篠宮殿下妃殿下にはこれ以上、
望むのは荷重でしょうが、皇太子殿下がかなりご余裕がおありの
ご様子、担っていただける分は皇太子殿下に託されては、と
ご高齢での精勤ぶりに、ハラハラとそのようなことを愚考したりなど
しています。
甚だ僭越ではございますが、聖寿の1日でも多くあらんこと、
またご健康を心より祈らせて頂きます。
お誕生日、おめでとうございます。