友人のマジさんこと、真島茂樹さんがまたレビューに出られるというので
見物に出かけました。
マジさんとは、私の犬仲間であった人がやっていた酒場での顔なじみで、
無名の頃からのお付き合いです。無名といっても、日劇では男ではトップダンサーだったそうなのですが。
2時間、休憩なし、キラキラ衣装をとっかえひっかえ、豪勢な羽をつけひたすら歌い踊ります。
宝塚の舞台に、男が加わり、さらにそこにジャニーズ系ボーイズが参加という
感じのレビューで、誰が男か誰が女か見ているうち判らなくなり、
「ま、どっちでもいいか」という心境になってくる不思議なショー空間です。
神崎順さん。毎回、宝塚の男役のスターさんがゲストで加わるので、
宝塚の人かと思ってたのですが、歌手でデビュ-した方のようです。
今回のゲストは寿ひずるさん。歌が素晴らしく、聞けば宝塚でも
一、ニの歌唱力なのだとか。口パクではなく、みなさん踊りながら
本気で歌ってます。ジャンルは違いますが、私も皆さまのご機嫌を
一定時間取り結ぶ身、彼らの心ばえに学ばねば。
大衆演劇もそうなんですが、けなげです、皆さん。
テレビでは伝わらない、命の賢明なほとばしりのようなものに、
やがて涙ぐましくなります。私もひたすら謙虚に、尽くそうと
思います。私も文字で歌う、一瞬の夢の歌い手なんですから。
前回のゲストが、峰さを理さんでした。
ショーの幕が開いた途端、神崎さんと目が合ったのですが
聞けば、「客席にいきなりオーラ強い人がいたんで、思わず目が行った」
のだそうで、まだオーラがあるのだとしたら嬉しいことです。
築地本願寺はふしぎなお寺さんです。
と思っていたら、私の左手が消えているので、
撮ってくれた人に、「こわいよ」と電話したら、
「これ、手を後ろにやってるとか、そんなんです」と
いうことでした。
ということで、再び送ってもらった画像がこれ。
手があった。足が消えていたら、自分はもうこの世にはいないのかと、
思うところでした。いやいるんですよ、生きているつもりで、
ふらふらさまよい歩いているあっち側のお方。
自分もいずれあっち側の人として地上をさまよわぬよう、ちゃんと
上に向かおうと思ってますが。
赤い色は、羽織の裏地です。黒のビロードで、うらが銀の縦縞が入った
朱です。
舞台は築地本願寺内の小劇場だったので、はねてから近くの
築地市場を散策がてら、食探し。
手にしているのは、伊勢海老の味噌汁です。200円。
この後、鮨と鯛の兜煮を食しました。
着ているのは・・・・
この日は珍しく、組み合わせのコンセプトがさっぱり浮かばず、
そのうち出かける時間が迫って来たので、黒白でまとめることに
したんでした。
黒のベルベットの羽織に、黒檀色の無地着物。ベージュに
錦糸の入った帯。長襦袢と皮草履が純白です。帯から下げた
根付は京都の職人さんに作って頂いた、銀製の勝ち虫(トンボ)です。
手にしているのは薄物コートで、色は「グレージュ」だと教わりました。
グレーとベージュの中間色です。羽織の紐もいっそ黒にしようかと
思ったのですが、とっさのことに見つからずグレーです。
着物を準備する時間を置かず、慌ただしく外出した日でした。
着物は小物を含め、風を通しがてら染みや皺のチェックなど兼ねて
前日から出しておいたほうがよい、と改めて思いました。
草履の足は、悠然と一歩を踏み出したいものです。