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アメリカの戦争犯罪について 原爆と大空襲

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ジョン・ケリー長官が広島を慰霊に訪れたことは、好意的に受け止められていますが、私は思い相半ばします。

長官の訪問を機に、アメリカ人の過半数56%が原爆投下は正しかった、
と考えていると伝えられたからです。この調査そのものは、前年度のものであり
長官が広島を訪れたから調査されたというものではないにせよ、
長官は決して謝罪はしていないし、また資料館の中でのマスコミ取材は
禁止されました。
うなだれた瞬間を撮影され、謝罪として報道されることを恐れた
アメリカ側の規制のようです。また、展示物を見て長官が率直に
痛ましい表情を浮かべても、それはアメリカにとっては警戒事項なのでしょう。

岸田外相と腕を組み合った後ろ姿の画像は好印象で、あることを訴えはしますが、まだまだ油断ならぬな、というのが私の思いなのです。

原爆投下が戦争終結を早めるためというアメリカ政府の公式見解は、アメリカが国内や世界に向けて発信した自己正当化のための大嘘です。
戦争が終結の必然性の道筋にあることを、ルーズベルト、トルーマンは承知していました。もともと第二次大戦の青図を引いて、大嫌いな黄色人種の国日本を追い詰めて戦争をけしかけたのは共産主義者ルーズベルトその人であり、彼の冷徹なシナリオでは、日本の敗戦も織り込み済みだったのですから。

戦争終結間際のルーズベルトの急死を受けて次期大統領となったのが
トルーマンですが、日本に原爆を落とす必要など皆無であることを
具申したのが、アイゼンハワー将軍とアメリカ太平洋艦隊司令長官チェスター・ニミッツ提督です。

これら秀逸な軍人たちは、日本が原爆や大空襲など無くても降伏する
道筋にあることを知悉していました。事実、日本も降伏の意志を見せて
いたと思われます。

それなのに、原爆を落とした。落とした理由は2説あり、世界覇権を狙うアメリカの力の誇示であるという説、それから新爆弾の実権であるという説。

私は双方だと思います。実験だというのは広島と長崎に落とした原子爆弾の種類が、広島がウラン型、長崎へはプルトニウム型と、使い分けられたことによります。

いずれにせよ、ある意味ではアウシュビッツをも上回る戦争犯罪です。
それに加えて、同じく赤ん坊まで含めて非力な非戦闘員を膨大な数
焼き殺した複数回に渡る大空襲。

アメリカはこれらの戦争犯罪から世界の目を逸らすために、日本がいかに
悪辣で懲らしむべき残虐な国民であったかという、ストーリー作りに
とりかかりそれらは実に迅速に、巧みに行われました。
というのも、GHQの前身であるOSSの時代からすでに、日本敗戦、
それ以降の日本を悪者に仕立てあげるための計略は、着々と
用意されていたからです。

OSSに関しては少しずつ説明を試みる気でいたのに、私の学びが
遅くいまだ実現していません。

OSSで検索すると、まずヒットするのは「オープンソースソフトウェア」であり、
私などは索然とするのですが、日本を弱体化するためのGHQに先立って
設立された機関です。

OSSについては、過去「GHQの前身OSSの存在を知っていますか?
」というタイトルで、いくらか解説めくことをしたことがあります。

http://blog.goo.ne.jp/mannizawa/e/e46cb7c468c66a5a0b547dc941773576

こちらのサイトさんも、OSSについてはコンパクトにまとめてくださっていると思います。

h ttp://www.hanadokei2010.com/faq_detail.php?faq_category_no=25

日本には奴隷制度はないので(奴婢はいましたが、西欧の概念における人種による大規模な奴隷制度ではありません)、特定民族を虐げたという悪者づくりには不可欠の材料に使われたのが、韓国朝鮮人を牛馬のように残虐に使役したというフィクションです。
しかし歴史をちょっと探れば容易に知れますが、日韓併合は両国合意の合邦であり、世界的な倫理観のレベルにももとってはいず、ましてや武力という暴力に頼った合併ではなく、しかも搾取とは反対の、自国から大金を持ちだしての半島統治でした。
徴兵制が敷かれたのも、後年のことであり兵隊への現地青年の自発的応募者は最盛期には競争率なんと60倍だったという現実は、闇に葬られてしまい、強制連行という言葉がそれに取って代わりました。
日本の兵隊になりたい、と血書をしたためたのは、他ならぬ朴槿恵大統領の父上である、朴正煕元韓国大統領です。
韓国の人々から名前や言葉を奪ったというのも、大嘘プロパガンダなのは、皆さんもうご承知のことと思います。

日韓併合が合邦であったという傍証としては、昭和天皇のお后候補でいらした日本の皇族の女性が「内鮮一体」の証として、韓国の皇太子に嫁いだという事実があります。
昭和天皇のお后候補でいらした美貌の令嬢ですよ?

イギリスがその植民地のトップに、自国の王族を差し出していますか?
夫の名は、李垠(り ぎん、이 은(イ ウン)。このどこが「日帝は韓国人の名まで奪った」ですか。
李垠はまた、日本の王公族として遇されています。
イギリスが植民地のトップに王族の称号を与えていますか?
植民地と呼ばれるのは、ほとほと迷惑、事実からかけ離れています。
日本の陸軍の高官に上り詰めた韓国人は韓国名のまま、日本の
兵隊たちを指揮しています。このどこが差別で強制連行ですか。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8E%E6%96%B9%E5%AD%90

さて、話題を元に戻します。東京裁判により、見事に日本は一方的悪者に
仕立てあげられましたが、それによりアメリカの大罪が消えたわけでもありません。トランプなどという色物候補が意外な善戦で、沖縄の海兵隊の存在は自国のためでもあるのに、日本があたかも一方的に寄りかかったような言い草、
しかしながら「日本も韓国も自立するために核を持て」などと、ある種正論を
吐いたりなどして、日本のある種の保守層の喝采を浴びたりなどはしていますが・・・・
オバマ大統領がいかに核廃絶を訴えようと自国が保持していて、
また北朝鮮というならず者国家が核を保持している現状では、いかにも
説得力に欠けるでしょう。

それにつけても、広島の慰霊碑の碑文「過ちは二度と繰り返しませぬから」
の主語は誰かということが議論されて来ましたが、これは東京裁判以来の
日本のマゾ史観によれば、当然日本です。原爆を落とされたのも日本が
悪かったからよ、というのが当初のこの文章の発想であったと
思います。

ところが、それも一方的に過ぎるので今度、その碑文の正当化に
あたり言われ始めたのが、主語を「人類」とする、として
「広く全体の誓い」であるというのが現在の公式見解のようです。
しかし、これはきれいごとの偽善もいいところ、ごまかしです。
広島に原爆を一方的に落としたのは、シンプルにアメリカです。

碑文の意図するところは、「日本」「アメリカ」といった特定の国の枠を超えて、全ての人間が再び核戦争をしないことを誓うためのものである、とする解釈が公式見解となった、そうですが欺瞞もいいところ。

「人類の意図を」なぜ、被爆した日本が書くのですか。北朝鮮は人類ではないのですか、中国は、そしてアメリカは。原爆投下は「過ち」ではなく、ルーズベルトやトルーマンが決定したアメリカの「確信」です。ごまかすんじゃない。しかも日本人自らが。

核保有国の意図は「核保有がわが国の安全を守り、戦争抑止力になるのだ」
ではないのですか?
「人類の願いとやら決意とやらの欺瞞の碑文」のあるところにアメリカの要人が訪れ、自らの懺悔はせぬまま何の慰霊でしょうか。

とはいえ、ケリー長官の訪問、そしてひょっとしたらオバマ大統領の
慰霊訪問を、排すべきとは思いません。アメリカは国防上、大事な
パートナーであるのは(それこそ日本が憲法改正して核を保有せぬ限りは)
事実なのだし、平和への祈りという意味ではゼロ点一歩程度は進むことではあると思います。祈りはしかし、無力です。平和が「祈って」実現するなら
なぜ各国、とりわけ中国や北朝鮮が軍備に血道を上げるのですか。

しかしながら、それでも、いくら偽善的であっても、アメリカ要人の
広島訪問は、真実に気づくための小さな一歩ではあるでしょう。

現にアメリカでの調査では原爆投下を正当化する意見も
若者になるほど、投下は不当であったという割合が多くなっている
のですから。アメリカは悪辣でもありますが、まだしも一抹の正義、
一抹の誠実、一抹の真実追求の良心は保持している国です。
どこぞの三カ国とは違って。

それにしても、日本はなあなあで済ませず、アメリカの非は非としての
認識はしっかり持ちつつ、敵意としてではなく、広く世界に訴えていく
ことを続けていくべきでしょう。これから日本を背負う子供たちのために、
それは大人の務めではないでしょうか。


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