馴染みの酒場に出かけたら旧知に遭遇、これから友人宅へ
飲みに出かけるので一緒にいかが、というので付いて行きました。
目黒駅から徒歩10分程度の住宅街、時折電車の音が遠雷のように
小さく伝わって来る以外は、静かな室内で・・・
男の一人住まいらしいのに、端正な暮らしぶりに驚嘆。
たとえば、家具の選択も配置も完璧、
ダイソンの掃除機などもインテリアの一部として組み込んでいます。
何者か・・・・素人ではないな? と横目でチラチラ本棚を観察してみたら、
どうやらアートっぽいお仕事・・・・やっぱりね。
インテリアの要諦というのはいかに、生活感を消去するか、ということに
かかっているから、まず育児中のお宅は無理。動物がいても。
しんと、洒落た男の一人住まいを冷たい、寂しいと思う人もいるのでしょう。
しかし、室内に張り詰めた美意識は一過性の来客である私には
心地よいものでした。
男の美学という見地で言えば、いつの回だったか、フジテレビの
朝のワイドショーに出ていらした男性の和服のセンスが
秀逸でした。お仕着せではなく、明らかに自ら反物を選びぬき
その方独自の世界観を衣装で表現していらして、ただ者ではないな、と
これもテロップで職業を点検したら、書家でした。なるほどね。
以前は辻村ジュサブロー氏など特有の着物姿を拝見していましたが、
久々に男の着物姿で斬新なのを見せてもらいました。
男がこだわって美意識を見せると、特有の揺るぎのなさで見事です。
もともと男は「主義」の生き物です。
昔のことになりますが、私もフジテレビの朝のサイドショーにはコメンテーターで
しばらく出ていたことがあるのです。何度も和服を着ようとしてためらった、というのがお迎えが朝の6時半かそこらで、朝っぱらから和服・・・? というためらいがあって結局、一度も和服を着ぬまま終わったのですが、人様のを見れば、朝の和服も違和感はなく、自称男の着物普及・草の根運動家の私としては、
着ておけばよかったなあ、と軽い後悔をしているのです。