サミットの場に安倍さんが伊勢神宮を設定なさったのは
賢明だったと思います。そしてそれを「日本人の精神性」と
表現なさったことにも。
日本人は無宗教なのに、なぜ道徳性が高いのかと
海外では不思議がられますが、海外で思われるような
色の濃い宗教性はないにしろ、無宗教ということはありませんね。
ありようは神仏キリスト教混淆のファジーさで、しかしながら日本人の精神の奥底(奥底)には、古代日本人の霊性としての神道が知らず知らず息づいています。
それにしても、いささか残念であったのがテレビのインタビューで
伊勢神宮を説明なさる安倍昭恵さんの言説の拙さで、なぜ
事前にお勉強して言葉を推敲、まとめていらっしゃらないのかな、と。
せっかく日本人の精神性の大元である伊勢神宮を語る機会であったのに、
「きらびやかな建物ではないよさ」程度のご説明で歯がゆく思いました。
せっかくご亭主が「日本の精神性である」と美しく端的に提示なさっているのに。
例えばですが・・・・・西欧では石の建物に永遠性を求めるが
伊勢神宮は式年遷宮に見られるように、建てては壊し新たに清浄の宮を建て直し、破壊と再生を繰り返すことが、日本人の捉えた永遠性なのです、と。
その象徴が、伊勢神宮なのですよ、と。
総理夫人の立場で、あれこれ積極的に発言なさるなら、事前になぜもっとお勉強なさり、言葉を整理、推敲なさらないのかな、と思うのです。
言葉というものに対して、畏れと敬意を持って頂きたいのです。
日本は神道の国でもありますが、言霊のさきわう国でもあります。
ちなみに、ここでいう神道はいわゆる宗教枠に収まるものではありません。
それこそ、日本の精神性であり、古代日本人の得た霊性としての
神道・・・・・神へと至る「道筋」なのです。