メールが不具合で、画像をダウンロード出来ずにいたのですが
人様にお願いして、スカイプ経由で送って頂きました。
novella di Mr. Mann Izawa 作・井沢満として紹介されている物語は結構な長編なのですが、画像や配役名を見るに全編上演のようで、3時間ぐらいの大作なのかもしれません。
画像は上演順ではなく、ばらばらで自分で書いておいて、はてこれは
何のシーンだっけと思うのもあるのですが(何しろ30年以上も前の
執筆です)。
最初の画像はプロローグかと思われます。
森の中で、英国から豪州に無実の罪で流刑された夫(貴族)を
追って来たその妻。しかし、木こりに赤ん坊を託して彼女は息絶えます。
その赤ん坊こそが物語のヒロイン、ジョージィなのですが。
木こり一家の実の娘として育てられたジョージイには2人の兄がいます。
アベルとアーサーです。この2人はジョージィが実の妹では
ないことを知っていて、いつしか恋心が芽生えます。
男二人の性格が異なる愛し方。野性的で不良っぽいアベルと
篤実なアーサー。
大草原野生の動物たちと、裸足でかけまわるジョージィとアベル、アーサー。
しかし木こりの父が死んだ時から、不幸が始まります。
育ての母がついに、ジョージィに真相を告げるのです。
「お前はこの家に不幸を呼びこむ女。流刑囚の娘なんだ、出ておいき!」
絶望の果てロンドンに渡るジョージィ。
そのジョージィをそれぞれ追って、英国に向かうアベルとアーサー。
しかし、ジョージィにはすでに貴族ロエル・ホワイトという病弱な恋人が。
そして波乱万丈の物語が始まります。
アーサーはダンゲリング伯爵というワルの男色家に捉えられ、麻薬を打たれてはなぐさみものに。それを救い出しに行くのは、ジョージィだったかアベルだったか? (忘れたw)
このダンゲリングこそは、ジョージィの父親に濡れ衣を着せてオーストラリアの
流刑地に送り込んだ張本人だったのです。
モブ(群衆)シーンも有り、随分お金をかけてますね。ギャラが大変そうです。
これは物語一番人気キャラだったアベルの処刑シーン(かなあ)。
アベルをなんで殺したの!! とファンたちが悲痛な叫び声を上げ、
家に電話までかかって来ました。
でも実は処刑シーンの直前までしか描いてないので、
続編があれば、実は生きていた、で始めようと思っていたのですが、
事情があって私はへそを曲げ、続編を書きませんでした。
アベル役の男優さん
そして、こちらがヒロイン。胸が豊かなヒロインで書いた記憶はないがw
アーサーを麻薬漬けにして、弄ぶダンゲリング伯爵役の方。
違ったw アーサーを弄ぶのは、息子のアーウィンだったw
(作者が忘れてるしw)変質者として描いたのだけど、
この男優さん適役・・・・。 でもそれでも、純愛なんだ、というせつない視点で
描いた記憶。どうだったかなぁ?
で、こちらがみごもったジョージィをオーストラリアで迎える
アベルの弟、アーサー。
ときめく男は必ずしも、結婚相手にふさわしいとは限らない。
一生を分かち合う伴侶は、少々退屈でも篤実で優しく穏やかな男がいい、と
私はそういう話を書いたんかい?
でもそういう感じの配役ですね。
ジョージィのみごもった子は、アベルの子なんです。
牢獄に、両手を鎖で立ったままつながれた
アベルに、忍びこんだジョージィは体を開き
立ったまま・・・・って、なんちゅう話を
私は書いたのだかね。これ、舞台でやるのかなあ?
察するに、ジョージィが抱きついたところで暗転?
アーウィンが、アーサーを強姦するシーンはさすがに
書かなかった記憶。暗示程度で終わらせたかなあ。記憶から
抜け落ちています。
これは多分、ジョージィの初恋の相手、貴族のロエル・ホワイトです。⇒ホワイトではなく、グレイだったw ロエル J グレイ
ロエル役の俳優さん。なるほどぉという感じ。母の愛を知らず
育った貴族の子。優柔不断なところありw
ロエルは構想だと、貴婦人相手の男娼に身を落として
ジョージィの前で自嘲する、ということにしたかったのですが
都合で最終話を唐突に書かねばならず、ページに
入りきれなかったのです。イタリアから舞台化の使用許諾願いが
来た時、それをお知らせしておくべきでした。
よもやこんな大掛かりにやって頂けるとは思わず・・・・・
ふんふん、はいどーぞと丸投げしたのです。
収益分は慈善団体に行くと聞いたこともあり、素人の学芸会レベルかなあ、と。
ところがプレミアム上演して今後本格的に上演するそうで。
もし彼らに会う機会があったらロエルに関する幻の
構想をあちらの脚本家さんに伝えたいです。
役者としてはやり甲斐のある結末ですね、
品のいい貴族のまま、優雅にしかし心は荒廃したまま、男娼として生きるロエル。ジョージイに捨てられたと思い込むのですが、結核を病んだロエルを貧しい自分では手術を受けさせることが出来ず、馬車で館に送り返したのはジョージィの精一杯の決断だったのです。
この2人の再会のシーンは、今でも新たに書きたいですね。
お互い有為転変の果て、大人となった2人の愛憎と孤独の深い
会話が書けそうです。
デイジュリドゥー(オーストラリアの楽器)という名の
オームを物語に出したのですが、劇中でもやるとは
思いませんでした。パペット(白いの)は、劇団四季方式ですね。
公演関連のグッズや、Tシャツまで出ていてびっくりです。
作家もこういう場合ロイヤリティを持ちますが、公演の純収益は
慈善団体行きなので、グッズの上がりも制作費を抜いて
福祉のほうに回るのでしょう。
本当に私の作品を選んで頂いて、嬉しいです。遠いお国の
お役に、しずくの一滴なりと立てるなら。
時代劇なので古びずイタリアで30年間生き延びた作品、もうしばらくは命脈を
保ちそう。願わくば100年、一世紀を生き延びてくれ。
私がこの世を去った後も、ややしばし幕を開けておくれ。
その時私は風になって、訪れる。
映画化はほぼないなぁ、最近時代物は余り撮らないもの。とりわけ
大河ラブストーリィは。でも風向きが変わる時があるかもしれないし。
30年間イタリアの人たちに愛して頂いた作品だから。
BLっぽい話も入れ込んで、サービスしました。そういえばヒロインに
男装させて、それに恋するエリーズなどという宝塚っぽいコメディリリーフも
出したのですが、それもちゃんと配役表にはあるので、相当忠実に
劇化してくれてますね。オウムまで出してくれるとは。
宝塚でやってくれないかな。
あー、今有名になっている演出の方が私の某ドラマの
ファンで「会いたい」と言ってらして、会ったのですが
お願いしておけばよかったな。
http://www.georgieilmusical.com/#!il-cast/c254g
これはカーテンコールなんでしょうか。
パチパチパチ。
日本の首都の片隅で一人、スタンディングオベーション。
いやぁ、ここまでやって頂けてるとはついぞ、思わず。これは行かねばなるまい。
上演は、ローマのTEATRO ORIONE オリオン劇場
下は多分制作発表。
下はリハーサル風景ですね。アベルが入り浸っていた酒場。
遊び人アベルには、ジェシカという蓮っ葉な情婦がいますが、
心は一筋に“妹”であるジョージィに。
稽古場風景は、日本と変わりません。
昔はテレビドラマもこういう稽古をしていたのですが。
私は本読み(役者さんが揃っての台本を声に出しての読み合わせ)は
やていただいてますが、余りそれもやられなくなっているようです。
断片を書き続けるうち、どうやら全体のお話を思い出しました・・・・
ということで、アリベデルチarrivederci。
イタリア語は覚えやすそうな気がします。発音もフランス語よりは
易しそうな?