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Channel: 井沢満ブログ
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「生前退位」について、いくばくか思うこと

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皇室について率直なことを書くと、とたんに鬱陶しい反応が
起きます。

真意が伝わらず物言えば唇寒しの状態になるので、このたびの
生前退位のことにも、口をつぐんでいたのですが・・・・・

他の媒体の記述を借りて、幾らかの感想を述べる程度なら構わないでしょう。

週刊朝日からのごく一部のみ抜粋です。

元宮内庁の方のこんな、意見がありました。

 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160719-00000223-sasahi-soci

「平成の象徴天皇としてふさわしい働きができない、という理由で
生前退位を認めたとしましょう。そして、徳仁新天皇と雅子新皇后の仕事ぶりが国民の期待に応えないもので、『象徴天皇としてふさわしいものではない』と
評価された場合、次に『ふさわしい』秋篠宮殿下に譲位しろとの声が起きかねない」 山下晋司氏

              ーーーーーーー

 

内部にいらした山下氏の実感として「起きる」と思われているから、こう語られているのでしょう。でなければ、こんな「心配」はしませんね。

私が「生前ご退位」の報を聞いて、反射的に首をかしげたのは一息に
なぜ退位とまで行かれるのか、ご負担軽減が目的なら
シンプルに摂政という形があるのに、ということでした。

生前退位となれば、皇室典範改正から始めねばなりませんが、
摂政なら、典範通りに円滑に行えます。
退位となれば、年号も変わりその他労力と出費が膨大なのです。

それがなぜ、なされないのか。

これは、元宮内庁の方がおっしゃるように摂政といういわば
「お試し期間中」に、皇太子殿下雅子妃が「『象徴天皇としてふさわしいものではない』と評価された場合、次に『ふさわしい』秋篠宮殿下に譲位しろとの声が起きかねない」
からではないか、とそこは山下氏の抱かれた感想と同じでした。

海外の、それなりのお立場の方からあることを耳にすることもあり、また海外発の記事を目にすることもあり、実のところ懸念している点ではありました。

NHKの一記者による唐突なリーク、それから申し合わせたように民放が
その情報の出どころの確かさをチェックすることもなく、連鎖的に
「生前退位」という、日本語としても奇妙な言葉をいっせいに
流したことにも、ある感想は抱いていますが・・・・・・。

ただ言葉の違和感だけ述べておきます。天皇陛下というのはご存在であり、
職業ではないので、退職を思わせる退位という言葉にもひっかかるのです。

国民の大半が、実はどこの誰から流されたとも知れぬ「生前退位」説を
愚直に信じこんで「陛下はお疲れだからお休みを」という罠的設問に対して
賛成多数という、無邪気さ。なんと誘導されやすいのでしょう。
こう問われれば、どうぞお休みくださいというのが国民の情でしょうが、
お休みなさるのに、退位は必要ないのです。
摂政を置くという手立てがあるのに、なぜ一足飛びに退位でまだご存命中に
年号が変えてまで、なぜ退位なのかそこを考えませんと。

率直に申せば女帝擁立論が、この隙間からまた立ち上がりそうな気もしています。さまざまお考えもありましょうが、男系のDNAを辿って神武天皇に行き着くという現実、ないしは神話が皇室を成立させてきました。女系ではそれが根底から崩れ去ります。また女性は天皇に課せられた斎戒沐浴、祭祀を安定して行うのが肉体的に不可能です。

祭祀をどれほどの重要度で捉えるかでも、考えに相違が出るのですが、
しかし、祭祀こそは皇室のほとんど全てです。わたくしどもが日頃目にしている
被災地訪問などは末節のこと、他のあらゆる公務と同じく、必至だというわけではありません。

私ごときが憂えずとも、秋篠宮殿下、悠仁親王殿下と皇統が正しく
継承される限り、いずれは安定と、実はどこかで安心してもいるのですが。

何より、日本の神々の采配を信じたいのです。


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