日本酒ソムリエの資格を持った村川絵梨ちゃん、
「わが家」のプロデユーサーお二人と
利き酒の会をもよおしたのが、昨晩です。
私は、普段は男山のぬる燗なのですが、絵梨ちゃんが
頼むのと同じものを次々に、飲みました。
日本酒の銘柄が変わるたび、その酒を女優さんに
たとえるのが感覚的でしかも的確で、面白いのです。
「このお酒は雑味が少しあるんで、◯◯さん」
というふうで、口に含んだお酒を吹き出しそうになりました。
「あなた、よそでそんなこと、言いなさんなよ」
夜更けまで、飲み喰らいして帰路の夜道は自分でも
分かる千鳥足。
さっきまで、高畑淳子さんの会見をテレビで見ながら
ベッドにいました。
高畑さんが世の中に出始める頃、エリザベスサンダースホームの
創立者の半生を書いたドラマに、ご出演願いました。
米兵に強姦され、混血児を産む女の役です。(これも今となっては皮肉ですが)
暴行を受けて呆然としている彼女の耳に聞こえて来たのは
線路の草むらで鳴くコオロギの声でした。
方言で「コオロギが、鳴いとおりました」というセリフが
いまだ、耳に残っています。
当分、仕事上は難儀なことが続くでしょうが力のある方なので
いつか蘇ると思います。私の仕事もそうですが、人生のあらゆる
負の出来事を栄養にできる仕事です。
今回の修羅場を経て、一回り大きな女優さんになってくださることを
願います。今こういうことを言うのは不謹慎のそしりを免れないでしょうが、
あの才能がもったいないのです。
女優は不幸でなんぼ、という面がないではありません。
どうしてなのでしょうね。神は名声と富に添えて、世間の通り一遍の
幸せと両方は与えないようです。