今、興味のある映画は「君の名は。」と「後妻業の女」なんですが
映画はブルーレイで家で見るほうが好みなんで、ついつい
オンタイムでは見そびれてしまいます。あと好奇心で「シン・ゴジラ」。
「シン・ゴジラ」に対しては憲法改正プロパガンダ映画だと
怒っている人たちもいるそうで、そういう意味での興味もあります。
なんでもゴジラは害獣として、自衛隊の出動は「災害派遣」扱い
なんだそうです。東京のあちこちを破壊するゴジラですが、
決して皇居には向かわないところを見ると、ゴジラはネトウヨか
とも言われています。
日本橋には、映画館が数軒一箇所に固まっているビルがあり、
便利だし、椅子の脇に衝立があって個室風でも見られるし
快適ではあるんですが、それでも私は自宅の55インチで
部屋を暗く、ベッドで見るほうが好きなんです。
飛び出す映画は好奇心で、出掛けメガネを買って見ましたけどね、
飛び出したらいいってもんじゃないことが、分かりました。
1回でいいですわ・・・・。
子供の頃にもありました。メガネの片方が青で、もう一方が赤の
セロファンだかプラスチックだかで出来ていたような?
そういえば、飛び出す映画のためのメガネ、どこへやったんだか。
観客の反応を探りたいときは、映画館に赴くことも
あるのですが、概ね家で想像した状態と大差はありません。
それと、映画館に行って外れたと思った映画でも、家なら
途中で止められるか、あるいは小さな画面なら結構もつ作品も
あります。
私は「タイタニック」は映画館で見たのですが、これテレビの小さな画面で見たら
耐えられたかなあ、というのが感想でした。尺は30分くらいカット出来たと思います。監督の思い入れが、くどくて長いなあ、と長いシーンに相当の忍耐を要しました。
もう旧作もいいところで時効なんで言うのですが・・・・あれだけの超大ヒットって
ふだん映画を見ない層、それから感性がさほど敏感ではない層まで
取り込まないと成り立ちません。
・・・・・・といまだ感動をお持ちの人には怒られるかも知りませんが、
「プロの間では評判よくないですね」と岩下志麻さんとメールでやり取りした
ことがあります。
美少年好きの藤真利子と電話で喧嘩しましたが。ー笑ー
いえ、私はディカプリオをけなしたわけではなく、映画が
冗長だったんで、言ったのですが。
ディカプリオといえば、彼が新人の頃出た映画をたまたま
見たことがあり、精神障害の少年の役でしたが、他の役者が
霞む印象の強烈さ。この子、出てくるなあと思ったのでした。
私には船より先に心が沈んだ「タイタニック」でしたが、ただ、絶対に当たるに決まっている定番「ロミオとジュリエット」を沈む船に乗せて出会わせた、というアイディアには床に伏して脱帽です。それと、まあ日本で言えば定番時代劇の作りですね。
悪者と善い者がはっきりしていて、役割が臭いくらい明確なこと。
まだ美少年であったデイカプリオが「ボヘミアンの絵かき」というだけで
私などは、ぎゃっというほうなんですが、そのベタさが大衆受けしたのでしょう。
偉そうで申し訳ないのですが。
ところで、もしワープするとしたらどの時代を選びますか?
私は江戸に降り立ちたいのです。最も人間臭い時代だったような
気がするので。
と、改めて思ったのは北斎の娘お栄をヒロインにした「百日紅」という
アニメをDVDで見たからなんですが。
絵画に嗜好があるなら、オススメです。画がとにかくいいのです。
物語はさして起伏があるわけでなく、脚本家泣かせな素材だと思うのですが、
画と感性で見るなら退屈はしません。原作が杉浦日向子さんで、
江戸の言葉が闊達で興が尽きません。
あぶな絵を、自らはおぼこで描きあぐねたお栄が、陰間茶屋に陰間を買いに
出かけるところが鮮烈でした。
のっけに、客の坊主にしなだれかかるように媚を売りながら
見送る陰間を私は、マヌケなことに陰間と気づかず、お栄はまたなんでこんなところに来たのだろう、女郎に色ごとのあれこれ教わる気か、と
見ていたら、華やかな着物の「女郎」が口を聞いたら、これが男。
そこが鮮烈でした。陰間茶屋はそういえば、女の客もいるのでした。
ベッドインまで描くのですが、なかなか倒錯してエロティックでした。
湯島天神辺り、歩くとここで春をひさいでいた少年たちがいたのだなあ、と
小さな感慨にふけります。いったい、どういう人生なんだか。
売れなくなった後の暮しはどうしたのでしょうね。杉浦日向子さんに
聞いてみたい。江戸では、しじみ売りの子が、男客に塀の陰で
体を提供して、安いお金を稼いでいたそうで長屋には腹を空かせた
弟妹がいたのかしらん・・・・などと哀れな想像を膨らませたりなどするのですが。
上野千鶴子さんの東大の研究室におじゃました時、男女、男男の
浮世絵を見せて頂き、西鶴の小説で見ると世之介は女相手が
7割、男相手が3割程度・・・・それが江戸時代のセクシュアル分布図でしたかねえ・・・・・などと話したことがあります。
少し、文通したこともあり後年私のほうの政治スタンスが明瞭になってくるにつれ、よくもまあ文通まで行ったものだと感心するのですが。
新人時代の渡辺謙さんとも書簡のやりとりがありました。
メールなどなかった時代、端正な文字でした。
渡辺さんとも思想的には、反対側に私はなってしまいましたが
役者としては機会があればまた、と当然思っています。
まだ無名の頃「この人、大物になる。スケール大きいもん」と
予知したことがあります。・・・・私新人を見る目は失敗しないんです、と
大門未知子ふうに。
「百日紅」は日本より海外で、はじけているようです。
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・カナダ 「第19回ファンタジア国際映画祭」
長編アニメーション優秀賞
セカンス賞アジア映画優秀賞
長編アニメーション観客賞
・スペイン 「第48回シッチェス国際ファンタスティック映画祭」
最優秀長編アニメーション賞
・フランス「第39回アヌシー国際アニメーション映画祭」
(カンヌ国際映画祭からアニメーション部門を独立させ設立。
アニメーション映画祭としては世界最大規模を誇る。)
長編アニメーション部門審査員賞
・第9回アジア太平洋映画賞
最優秀アニメーション映画賞ノミネート
(ミスタイピング他、後ほど推敲します)