このたびの、慰安婦問題についての日本側の対処がよかったとは
全く思っていません。それどころか、不快です。
してもいないことを、米韓の双方から無理やり自白させられているような
ものなのですから。
しかし言ってしまえば、それが敗戦国の宿命です。戦後がわずか70年間で終わるわけもないでしょう。
今回のことで、国民が何らかの糧を得ようとするなら、その厳しい現実の再確認と新たな覚悟です。敗戦国の国民なのだ、そこから脱出するにはどうしたらいいのか、と。
今回のことは歴代総理と政権がなして来たことの、しょせん集大成です。
70年間ごときで、敗戦国としての恥辱を精算できると思うほうが甘いのです。
その現実に対してどんな政治家を頂点に持って来たところで、安倍さん以上の
働きは望めません。誰かいますか? 理想論ではなく、敗戦国という圧倒的現実と、GHQ体制とその残滓勢力が生み出した非国民(敢えてこの言語を使います)が蠢いている中で、誰が保守たちが望む一刀両断の解決が出来ますか?
誰も出来はしません。今回のことを、保守分断に利用する輩がいるのでご注意を。
敗戦国であるという決定的位置づけに加えて、日本国民は村山富市氏と河野洋平氏に託して(敢えて託したと言います、今まで抗議もさしてなく無抵抗に流されてきたのだから)自ら、戦争犯罪国家であることを認め続けてしまったのです。
憤るならまずおのれを省みよ、ということでしょう。
安倍さんのみならず、現状況を一気に覆せる政治家はいません。
戦勝国米国の支配から一歩でも独立国家に近づこうと、あがいているのが
安倍さんでしょう。「戦後レジウムからの脱出」とはそういうことです。
こういうことを真っ向から看板に掲げた政治家は今までいません。
中韓、左翼が忌み嫌う安保法制案を通したのも安倍さんの腕力です。
誰も成し得なかったではないですか。
それだけでも牛歩の一歩ながら、一歩には違いないのです。
石原慎太郎氏などは明確に主張していましたが、しょせんと言っては失礼ですが日本国の政権運営にはついぞ携わらなかったお方の、外野としての意見です。
(石原氏の主張が間違いと言っているわけではありません。意見としては肯定しています。ただ現実と理想の間には乖離があります)
女帝擁立など皇室の基幹を壊す動きに対しても、歯止めをかけられたのは
安倍さんだからでしょう。それでも皇室に対してはあらゆる歴代総理と同じく
弱腰だと思います。
しかし、それでもなお今まで安倍さんほども明確な意志を皇室に対して示した総理はいないのではないでしょうか。
万世一系をくだらぬものとして排斥する人々には説得力のない言葉ではありましょうが、わたくしは男子で2700年間長期につないで来た世界の稀種は、貴種であるという意見であり天照大神を皇祖神として仰ぎ、神武天皇から始まる万世一系の神話を尊重しなくては、皇室たり得ないとする意見の持ち主です。
韓国の反日もしょせん、米国主導でその土壌が作られました。
日本国民として戦った朝鮮の人々を、日本による犠牲者として
規定、日本と朝鮮に対してそれを刷り込んだのもアメリカです。
1945年この方日韓双方ともに、アメリカの支配下にあり続けていると
いうべきでしょう。そしてそれは韓国には都合のいい「支配」ですが、
日本には不利です。
先の稿で取り上げましたが、渡部昇一氏いわく小和田恒氏の「日本ハンディキャップ論」こそが戦後一貫した外務省の対中韓外交の基礎です。そしてその姿勢は日本を土台で損ねます。
つまり、東京裁判(極東国際軍事裁判)という国際法上も違法な事後法裁判であり、結論ありきの裁判を受け入れること自体が不当裁判を認めることだからです。とりあえず法的見地からではなく、日本国民としての心情論のレベルでもよいです。法的見地からは二説あります。
小和田恒氏が皇太子妃のお父上であることから、小和田氏批判を
あたかも皇室批判のごとく受け止めて感情的になる人々がいますが、
ことは外務省の敗戦以来のヘタレ体質に及ぶことであり、小和田氏が「たまたま」
皇太子妃のお父上でいらっしゃることと、全く関係のない指摘です。
小和田氏のGHQ迎合の反日姿勢は、娘さんの入内はるか以前から
始まっていることです。
現在の中韓に腰の引けた外務省体質を作ったお方、ということで名指ししているのであって、皇室批判と混同して感情的にならぬよう、お願いします。
ただもし、個人的心情を述べるなら小和田恒氏が師と仰ぐ左翼評論家横田喜三郎氏は、その著書「天皇制」(1949年)で、「天皇制は封建的な遺制で、民主化が始まった日本とは相容れない。いずれ廃止すべきである」と主張していることに、ある微妙な感慨は抱いています。この横田氏が勲章を辞退すること無く、受章していることに対して、授けるほうも受けるほうもいかがなものか、節操がなさ過ぎぬかと思うと同時に、横田氏の思想の脈絡をもし小和田氏が継いでいるのなら、その娘さんの入内に関しても何らかの屈託、何らかの思惑があるでしょう。小和田氏の神仏軽視は外務省の職員経由で伝えられていますが、それ以上の資料は無く、その言動から推察するのみです。
東京裁判史観は左翼史観であると、あらっぽく規定してしまいますが、あながち間違いでもないでしょう。左翼というのは神仏の存在は認めない唯物史観ですから、神道の祭祀と神武天皇の神話をベースに置いた皇室は完全否定です。
そこを明確に心得ておきたいと思います。日本の独立論に基本で関わって来ることですので。
日本独立というのは皇室の存在無くしては果たせないと、わたくしは思うのですが、戦後この方の皇室の動きを冷静に観察・分析していると、残念ながらこちらもOSS発GHQ経由の施策の波は強く受けている、と言わざるを得ません。
これについては、いずれ改めて述べるかもしれませんが本稿は、今回の慰安婦問題の帰結についてが主題です。
いまだ米国の支配下にある、敗戦国。この現実を今回はお互いに噛み締めましょう。現実を直視せねば、そこからの脱却はありません。
率直に申せば、日本はやられにやられて来て、今後もやられ続けるでしょう。
どこまでその被害を食い止められるかの勝負だと、思っています。
抜本的解決はおそらく、ここまで壊されていては無理でしょう。
悲観ではないのです。現実を厳しく直視せねば、そこからの脱却目標を
具体的に持てません。
わたくしは日本人が持つべき目標は独立国になるべく、否かつての日本に戻るべく営々と努力を積み重ねることだと思っています。長い長い道のりです。そういう視野で見れば、慰安婦の今回の帰結など、さして壊滅的なことでもありません。現状が形として明確に眼前に突きつけられた、というだけのこと。今更驚くほどのことでもないでしょう。これが限度なのは、他の誰が政権を担っても同じことです。担い手によっては、もっと惨状だったでしょう。
かといって、今回の一件に対してはもっとしっかりしてくれと、安倍政権に発破をかけることは必要です。それは国民の内外への意志表示にもなります。報道はおそらくされませんが、幸いネットが敏感にその辺りの動きは察知します。
玉石混交の、多くが程度の低い内容ですが中に、あられもないほどの真実が光っているのもネットです。ジャスミン革命はネット発で始まりました。
今回のことも結局は情報戦という戦争の中の、日本の敗北です。
しかし決定的敗北とは違います。なぜならこれが帰結ではなく、情報戦は
まだ続くからです。韓国と中国それ自体の自爆の可能性も含みつつ、
また中国との関係で日米の力関係も微妙に変わっています。いまだ占領下ではありますが、敗戦直後のがんじがらめよりは多少ましにはなっています。
現在、アメリカがそして韓国がいかに虚偽を主張しようと、他ならぬアメリカの国立公文書館に慰安婦についての聞き取り調査記録が歴然と残っています。敵国日本の慰安婦についての記述ですから、善意で糊塗していることはありません。
悪意もまじえず淡々と記録を残しておいてくれたことに感謝します。
その文書の序では、明確に慰安婦をキャンプフォロワーと結論づけています。
欧州では移動する軍にくっついて、売春する女達を追軍売春婦と呼んでいますが、そこからの転用です。
米国の聞き取り調査は裁判用の尋問ではなく、ただ淡々と慰安婦自身から聞いたことを、主観抜きに書き記しているだけであり信憑性はごく高いのです。
他ならぬアメリカ自身への報告書なのですから。
慰安婦と呼ばれた性ビジネス従業者の女性たちは、平均1500円稼ぎその半分をマスターと呼ばれた売春宿の主人に払うと米国の記録にはあります。つまり750円が手元に残るわけですが、日本軍の上等兵の月給が10円です。
いかに破格の報酬を彼女らが得ていたかということです。
そして報告書はさらに、慰安婦達の休日の街でのショッピング、日本兵との
ピクニック、中には日本兵との結婚などについても触れられています。
上等兵の75倍稼ぐ「性奴隷」などいはしません。
わたくしが調べた範囲では、慰安婦は個室を与えられ(最前線の激戦地近くでは解りません)嫌な客は断る権利を有していました。
わたくしが親しくさせていただいていた鈴木清順監督による映画「春婦伝」でも、ベテラン慰安婦が新米兵隊を怒鳴り、顎でこき使うシーンがあります。娯楽劇映画ですから、かえってそれはプロパガンダと遠い、実情に近い描写であったかと思われます。こんなことなら、清順先生から当時の状況を詳しく聞いておくのでした。
ちなみに当時の日本男に売春婦をことさら蔑むメンタリティはありません。
一つの文化としての許容があり、永井荷風などが小説に仕立てています。
米国立公文書館の公文書の序文 「韓国人慰安婦は売春婦、もしくはプロフェッショナル・キャンプ・フォロワー(軍隊に随行する売春婦)にすぎない」
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このような、資料が歴然とある限り真実は覆えません。
今回の一件は情報戦という戦争の、いわば局地戦です。
まだまだ戦いは終わったわけではなく、これからです。
へしゃげることはないのです。「もう蒸し返さない」と約束した韓国が、
約束を守るわけもありませんが、とりあえず5年間ぐらいは「約束したではないか」と少なくとも言い返せます。公式文書に署名したわけでもなく・・・・・軽い約束ですが。
朴正熙、金泳三、金大中、盧武鉉、李明博(敬称略)と今まで大統領が変わるたびに、何度も破られてきた「紳士協定」であり、要するに韓国は紳士ではなかったから破られ続けて来たのですが、今回は「アメリカ立会のもとの約束」なので、今までよりはマシでしょう。
でも、蒸し返すでしょう。朴槿恵大統領の後釜は、潘基文現国連事務総長である可能性がありますが、名うての反日者であり、反日カードを切らないと韓国では大統領はやっていられません。
この潘基文事務総長が首相として発の竹島不法上陸者である韓洙元韓国首相と結託して、皇太子殿下を囲み韓国への謝罪訪問を企んでいることは知っておくほうがいいでしょう。また皇太子殿下がその包囲網にやすやすと乗られ、内閣もお止めしていないことも。いずれは天皇皇后両陛下の韓国への謝罪訪問へも連なりかねない重大事なので、記憶しておいて頂きたいところです。
皇太子殿下は更に、内閣の頭越しに人民解放軍少将である習近平共産党中央委員会総書記、党中央軍事委員会主席の妻、彭麗媛夫人とも接触、他にはブラジルにおける某巨大宗教団体のイベントに参加などなさっています。皇室は狙われていることを承知しておいたほうがいいでしょう。
日本の日本たる最も象徴である皇室が、日本毀損の基地となりかねない危うげな状況です。OSS/GHQのシナリオ通りです。
日韓閣僚会議 1981年9月10日 / 園田直外務大臣の国会答弁より
「韓国のおっしゃることは とてもとても 私如き分際でですね あのう 相談に乗れる額じゃ無い、と。私の常識から言えばですねぇ、金を借りる方がビタ一銭まかりならんというのは、ことは日本の常識では なかなかこれは通用できないことでありまして(失笑・爆笑) ほとほと困っているところでございます」
社会保障各法の国籍条項を撤廃し、外国人であっても年金と児童扶養手当を受給できるようにしたお方で、この点は最悪ですが、上記の言葉はよくぞ国会で言ってくださった、と思います。
韓国内では「韓国の敗北」という論調も
大きくありますがなに、米国に日韓双方ともに負けたのです。
しょせん米国主導のシナリオに日韓が乗せられたのではないか、という
仮説もあり得るでしょう。
どのみち捏造韓国とは異なり、全く身に覚えのないことでそしられる無念はありますが、戦いはこれからだとそう心を引き締めようではありませんか。政府に出来ることは日本がいまだ独立国でない以上、限られています。
独立国を根気よく目指しつつ、戦いはむしろ政府を使役する国民側にあります。真実をおめず臆せず根気よく、執拗なまでに根気よく国民が国内外に発信して行くべきでしょう。
安倍政権を叱咤激励しながら、です。ろくでもない議員を抱え込んでいるのと同じく、ろくでもない政策を抱えてもいるので、そこは厳しく対処すべきでしょう。
3百年はかかるかもしれない戦いだと腹をくくりましょう。情報戦争での戦士を育てるためにも孫、子に真実を伝え続けましょう。長い長い戦いのまだほんの70年目です。公式文書にお互い調印したわけでなし、目先のことに一喜一憂して揺らいでどうしますか。
ただ戦うしか、戦い続けるしかないではないですか。
それはおそらく、単に国益のための戦いではなく、真実を窒息させぬための、人としての誠意と良心を懸けた戦いでもありましょう。
備考 歴代官房長官と総理の慰安婦談話
1992年1月17日 - 宮澤喜一首相
従軍慰安婦の問題が取り上げられていますが,私は、このようなことは実に心の痛むことであり,誠に申し訳なく思っております。
1992年7月6日 - 加藤紘一内閣官房長官
従軍慰安婦として筆舌に尽くし難い辛苦をなめられた全ての方々に対し、改めて衷心よりお詫びと反省の気持ちを申し上げたい
1993年8月4日 - 河野洋平内閣官房長官
従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。
1994年8月31日 - 村山富市首相
従軍慰安婦問題は、女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、私はこの機会に、改めて、心からの深い反省とお詫びの気持ちを申し上げたいと思います
1995年7月 - 村山富市首相
従軍慰安婦として心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対して、深くおわびを申し上げたいと思います。
1996年6月23日 - 橋本龍太郎首相
従軍慰安婦の問題に触れられましたが、私はこの問題ほど女性の名誉と尊厳を傷つけた 問題はないと思います。そして、心からおわびと反省の言葉を申し上げたいと思います。
1998年7月15日 - 橋本龍太郎首相
すべての元慰安婦の方々に対し心からのおわびと反省の気持ち
2001年 - 小泉純一郎首相
従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを申し上げます
2015年-安倍晋三首相
歴代総理、官房長官の発言の累積の上に現在があります。放置していたわたくしたち国民も悪い。
捏造に対する謝罪も賠償も今、唐突に始まったわけではないのだから、焦らず騒がず。
過去の累積を覆すには時間がかかります。
*この文章は、以下と連動しています。
慰安婦問題、非のルーツは村山・河野氏である
http://blog.goo.ne.jp/mannizawa/e/358757f6ceb185229182a334113983c6
韓国による被害国ベトナムは、その民族的誇りにより韓国に謝罪と倍賞を求めない
http://blog.goo.ne.jp/mannizawa/e/ab9697cc3741484d07beeadb33c439de
いもしなかった「性奴隷」に謝罪と支援?
http://blog.goo.ne.jp/mannizawa/e/2be482283859a4a10687b0b80a82a674