ホテル滞在2日目です。断食は3日目。体が慣れたのか、空腹感はなく今日も1万歩以上歩きました。渓谷歩きはくたびれ果てて、スマホにある万歩計を見ていませんが、歩きに歩きまたよじ登りで、4万歩は軽く超えていたと思います。
筋肉痛があるかと思ったのですが平気で、昨年の12月来一念発起でよく歩くようになった成果かもしれません。
ゆったり歩けば、2時間近くかかるかもしれないほどの広大な果樹公園の中にホテルはあります。
海外の都市部を離れたホテルを思わせ、ホテル内も空気感がどこか海外です。
公園内は関係車両しか通らないので、空気は澄み、静かです。
渓谷では滝音ととうとうたる流れに小鳥の声はかき消されていましたが、ここでは聞こえます。
散策の途中、誰がどこで鳴らすやら音量はさしたることもないのですが、私には騒音です。聴覚過敏なこともあり音楽が苦手です。
天上の音楽と言われるモーツァルトはここで聴いたらどうなのか、とふと思いました。
作詞もいくつかある身で、こういうこと言う筋合いでもないのですが現代音楽の90パーセントは単なるノイズだと思います。食べ物でいえば、ジャンクフード。舌がより刺激を求めて味が濃くなるように、音楽も添加物だらけになったような気がしています。歌われる言葉からも、美や情感が喪われつつあるような。
いずれにしても、私は情感を支配されかき乱される音楽より、木々を渡る風の音、小鳥のさえずりが好きです。
天上界といえば、小鳥の声は高次元に通じるといわれていますが、果物は天界に近い食べ物のような気がします。
HPから拝借しました。エントランスも海外の雰囲気。
おそらく山を開発してできたホテルで、公園の坂を上りつめると近辺の山々の尾根が、視線の近くに見えるほど。
うぐいすの声に驚いたのですが、思えばついこの間まで春。ここは平地より気温も低く、まだ春が居残っているのかもしれません。
風のさわやかなことにほとんど、陶然とします。
部屋はツインのシングルユースなので、広々と使い勝手よく大窓からは、日本の三大夜景の一つ、盆地できらめくともしびが宝石がこぼれ散らばっているようです。
窓からは富士山が見え、朝は朝日が差し入り小鳥の声で目覚めます。
ホテルの部屋というのは、たまにですがまがまがしい「気」がこもっていることがあり、神経質な頃は灰皿でセージの葉をくゆらしたりなどしていましたが、今は粗塩を持参して掃除の手間にならぬ程度に床にばらまくこともあります。何かを感じれば、ですが。
この部屋は朝日で毎朝浄化されるので、大丈夫です。
それでも、売店でたまたまヒマラヤ岩塩の塊を見つけ、それをベッドサイドに置いておくと、安心はします。これからは、その岩塩の詰め合わせの中から一つを選び、旅の伴にしようと思います。
そういう儀式をしなくても、ある程度浄化の作法は心得ているし、悪しきものは受けぬよう祓い九字も切れます。
オフ会では霊的項目も一つ加えるつもりでいるのですが、その時にでも伝授させていただこうかと思っています。
富士山を正面に見る露天風呂。朝日が差すので、早朝湯につかりながら日拝をします。
全身に日光や風を浴びることもないので、盛大に気持ちのいい朝です。
物書きなのに、恥ずかしながら植物の名を知りません。
(追記)ピンクの花は「琉球月見草」だと、コメント欄でご教示を賜りました。
私の師匠である詩人の伊藤海彦は、植物の名を知悉していました。
植物の放つ息吹の中を歩きながら、久々に伊藤海彦先生のことを
思い出し、お日様に向かって感謝の心を届けました。
言葉は海彦先生に、映像は鈴木清順監督に教わり私は師に恵まれています。
明日は清順先生の供養を朝日に託したいと思います。
会いたいなあ・・・・・。
公園を散策していたら、じっと動かない生き物がいて彫刻かと
近づいてみたら、私の動きを目で追いながら、そのうち
いきなり柵から顔を出しました。
あいにく、餌となるものの持ち合わせがなく「ごめんね」と言ったら、
フンっ、と鼻を鳴らし、これ見よがしにわざわざ柵の外に顔を無理やり
突き出して、雑草を食べて見せ、フンっとまた鼻を鳴らすのでした。
動物や小鳥、木々や草花に語りかけながら歩きます。いつか本当に
会話が交わせるかもしれないと、思いながら。・・・・・いえ、まれにですがそういう人はいます。
ホテルも公園も気に入ったので、3泊の予定をもう1泊延ばしました。ホスピタリティもいいのです。
タクシーをやや走らせれば、30分間さくらんぼ食べ放題の農園があるので、果物ならファスティング最中の小休止にいいかなぁ、とも思ったのですが、いや、半端なことは止めておきます。露地ものなら旬のものをその土地で食したいので行ったかもしれないのですが、この時期はまだハウス物だというので。
その代わり、日曜日から始めた断食が木曜日は5日目を迎えるので、出立時の金曜日には朝食を取ることにしました。
食べ物への執着を一つずつ断ち切っているのですが、ホテルの朝食というのも最後まで残りそうで、中でもベーコンエッグなのです。それとバターたっぷりのトースト。
ロビー脇のカフェを覗いたら、トーストではなくロールパンのようなので、それが残念ですが・・・・金曜日のベーコンエッグと漂白パンを生涯最後のものとするつもりで、ささやかなお別れの儀式でもあります。
実のところ、体がもう慣れつつあり金曜日も食べなくて平気なのですが、ホテル朝食を摂る機会は旅嫌いとなった今となっては、あまりないので、この機会にと。かつてのように、ホテルに缶詰めになるほど仕事もしていないし。ニューオータニが定宿で、トゥールダルジャンに内館牧子や藤真利子を呼んで、執筆の合間の気散じをしたことを思い出します。
大阪ではロイヤルホテルで、テレビ小説を書いている間ここのスイートにこもっていました。
体重が一定値まで落ちたら、エビフライとトンカツを食べるつもりでいたので、その代わりにベーコンエッグとパンをあと1回きり解禁です。トンカツとエビフライは保留。すき焼きも、いまだ執着が残っています。
と言いつつ、ハウスものとはいえ地元のさくらんぼかあ。エネルギーに満ちていそうでまた迷い始めました。本日3度目の湯につかりながら、考えてみます。サクランボか、ベーコンエッグか。あるいは両方か。
ベーコンエッグは舌が欲しがっているだけで、体は求めていません。そういう感覚も生まれて来ました。だから、体が求めていないものとはなるべく、お別れしようというわけです。
らちもないお話でございました。
寝相が悪いので浴衣は着ませんが、パジャマを忘れたので着てみました。
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