中国側の日本への異常接近の理由は、対トランプ大統領により
生じた力関係のバランス取りだろうし、日本の
経済界からの突き上げによる妥協の側面がかなり
あるように思う。
そこに激増する中国人の旅行者たちによる「教え込まれた鬼畜日本」と
「現実の清潔で安全、親切な日本人」との乖離に
気が付き始めた層が多くなり、国民の親日感が
ベースに高まって来たことがあると分析されている。
日本からのODAに感謝する国民の声さえ表に出るようになり
中国の日本に対する姿勢の転換が、著しい。
しかしながら、唐突に「一帯一路」と掲げられても尖閣攻撃の姿勢はつい最近のことであり、捏造による「南京大虐殺館」による誇張展示はそのままである。
当然油断はならない。
拙作を例に上げて恐縮だが、「花嫁の父」と「わが家」が
上海のテレビドラマ祭で優秀作品としてノミネートされたことなど、
その前兆であった気もする。
「花嫁の父」の時は私も招待により、上海の会場で
レッドカーペットを踏み、テレビカメラの放列の前に立った。
億劫で、着物を持参しなかったことが悔やまれる。着物で
出かけていれば中国全土にそれが流れたはずだ。
二度目のご招待には、億劫で応じなかったが二度目こそは
羽織袴で中国のテレビカメラの前でレッドカーペットを
踏んで来るべきであったかもしれない。ドレスコードに
和服禁止はなかった。
しかし、私が驚いたのは「花嫁の父」のラストシーン近く
向井理君演じる青年が船上から日の丸の大きな旗を振り、
その作品がノミネートされたばかりか、作品が中国全土に
流れたことで、これも現在の小さな予兆であったのかもしれぬ。
むしろ、日本の左派の人からなぜ日の丸を振るのかと
批判を受け、残念だった。予期していたこととは言え、
日本人が日本の旗を振ることに、いったいどんな不都合が
あるのだろう。振れないとしたら、それこそが
恐怖ではないか。自国で自国の旗を打ち振ることを遠慮せねば
ならぬ状態など。
戦争にまつわるとして国旗を否定するなら、一体何カ国が
国旗掲揚に遠慮せねばならぬだろう。「戦犯」など日本には
存在しない。極東裁判という戦勝国の不正裁判で
でっち上げられただけのことである。そのアメリカでも
日本はルーズベルトによって追い込まれ、やむなく立ち上がった
自衛のための戦争であったとする説が複数ある。
インド側の判事 博士は初期からその説で裁判の
不当を告発されていた。日本の国民としてあの戦争に
勇躍馳せ参じた韓国の人たちが、口を拭って侵略戦争の
戦犯国だの戦犯旗などと謗るのは、笑止であろう。
「花嫁の父」では正月のシーンでも門松と共に、日の丸を表に立てた。
それも無論、日本の正月風景として全中国でオンエアされた。
作品中、2つの日の丸は政治的意図があったわけではない。
ただ典型的な日本の家族を描きたかっただけのことである。
そして今、安倍総理の訪問を受け、中国には五星紅旗と共に
日の丸が多数翻った。あの天安門広場にさえ。拙作中の日の丸が上海のテレビ祭の
招待作品となった時の、危惧を思えば激変である。
「明日の気味がもっと好き」は日本のベストドラマ(あちらの
作品ファンの言葉であり実態は知らない)として、字幕付きで
ネット配信されているそうで、海賊版をむろん歓迎は
しないが、そういう形で日本人の風習や心情を汲んで
いただけるとしたら、それも昔を思えば有り難いと
言うべきか。
ドラマという小さな窓口から見える日中関係をいささか
述べてみたが、韓国も置き去りには出来ない。
文在寅大統領のあからさまな北朝鮮寄りの立ち位置により、
韓国は急速に孤立化しつつある。安倍総理に先んじて
マクロン大統領に会って北への制裁緩和を訴えたものの
安倍総理の後日の訪問により、むしろフランスは制裁強化を
表明して、文大統領は面目を失った形。
そしてこの度の総理の中国訪問により、更に韓国は今、
焦慮しているだろう。
その北朝鮮は、いまだ吉田清治氏によるでっち上げ慰安婦狩りを
信じ込んでいるレベルにあり、安倍総理が言葉上述べて
いらっしゃる国交回復は遠いと思われる。
拉致問題解決がまず前提としてある。
そういう意味では、中国における非現実的に誇張化された南京大虐殺館がある限り、
そして韓国が竹島を不法占拠している限り、ありもしない
慰安婦問題を蒸し返して日本侮辱の材料、国内世論の
一括化として使っている限り、本来の意味での友好など、ありはしない。
中国も、韓国も、北朝鮮もその性根が一朝一夕に変わるわけではない。
最近、ある国家サイズと言ってもいいほどの、そして極めて日本的な
行事の役員をやらぬかと打診を受け、なぜ私にとたいそう
驚いたのだったが、こつこつ日本と日本人について考えて来たことをどなたかが
見ていてくださったのかもしれない。情報としては隔靴掻痒の
こんなこと書かずもがなとも迷ったのだが、こんな些末なブログと
その綴り手の思いを変わらず応援してくださっている方々へ
ご報告の意味でふと書く気になった。
感謝と共に。