取り寄せた国産松茸、思いの外にどっさりで
食べきれなかった。
キャビアと松茸を一度、お腹いっぱい食べてみたかったのが
一つ叶った。
キャビアはドンペリニョンと共にファーストクラスで供される便があるが、
お代わりを所望する蛮勇がなく、惜しいことをした。
この間イタリアに赴いた時のアリタリア航空は
ファーストがなく、ビジネスとエコノミーだけの
作りで、私はビジネスだったのだが、無論キャビアは
出ない。
もう、海外にそうそう出て行くことはないだろうし、
ファーストに乗っている頃に、しこたま
食べておくのだった。
しかし、キャビアはキャビアだけで美味しいとは
思わないので、クラッカーに載せるしかないので(たぶん?)、
結局クラッカーをしこたま食べることに
なるのかもしれない。
贅沢なようでいて、さもしいことを書いてしまった。
書いているうちに気がついたのだが、キャビアにシャンパン、
実はそれほど好きでもない。キャビアにシャンパンという
「概念」が好きなだけのようだ。
松茸も、しこたま食べてみて解ったのだが、
てんこ盛りで食べるほどには、好きでもなかった。
からすみは、昔台湾を訪れた時、一流店で
ぶりぶりにでかいのを丼で出され、
その時に堪能したのだが、松茸もキャビアも
からすみも、少量をありがたく頂くのが
一番美味しいのだと悟った。
つまらない話ですみません。
でもおかげで、この世の小さな執着がまた一つ
手放せた。