韓国との「国交断絶」はすでに長いこと、一部では叫ばれていて
しかし感情論のレベルを出なかったのだが、レーダー照射の
一件で、「国交断絶」の四文字をリアリティを持って語る
人たちも出て来た。
だが、いったん批准書を交わしたものを、そう容易に覆せる
ものではない。
いったい、いつ正常化とやらが成ったのか外務省のHPで
調べたら、1965年6月22日であった。
一読、その緩い文言に意気阻喪した。曰く、
「日本と韓国は,最も重要な隣国同士です。日韓はこれまで,政治,経済,安全保障を含む様々な側面で相互依存関係を深めてきました」
「隣国同士」という言葉の、そらぞらしさ。「相互依存関係」?
一方的に日本は依存されて来たのではなかったか。
日韓国交正常化50周年である2015年に掲げられた文言である。
もはや韓国のあれこれを国民がしたたか思い知っている時にこの美辞麗句。
隣国同士は仲が悪い、だから日韓も特殊ではないとよく言われるがど
の隣国もが領土をお隣さんに不法占拠されてはいぬし、慰安婦だ
徴用工だと濡れ衣で毎日喚き立てられているわけでもない。
高給で応募してきた慰安婦の像や、内実は応募労働者であった
徴用工の銅像を被悲惨な被害者として世界のあちこちに建てられて、
国と国民、その先祖の名誉を穢され続けてもいない。
「どの国もお隣どうしは」というくくり方は日韓の特殊な現実を
無視した、欺瞞であろう。
外務省と言ってもいい、歴代政府としてもいいのだが、
「友好関係の強化」を言い立てた現実遊離の美辞麗句の果てが
海上自衛隊哨戒機への、火器管制レーダーの照射である。
国民を、きれいごとでミスリードしてきたけじめをこの際つけて頂きたい。
これも先に記した「高めのボールを投げて、やっと低くキャッチしてもらえる」
たぐいのことであるかもしれぬが、国民としては声高に強く要請したい。
国際法に違背しないやり口で実行可能な制裁は、複数あるはずだ。