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Channel: 井沢満ブログ
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楽しい一夜

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三田佳子さんとご飯。
銀座の某所でのご飯からさして間がないのだが
電話で話しているうち、会いましょうということになり。

公私共に長いお付き合いで、構えることがないのでとても
気楽なお相手。頭の片隅にはもちろんたぐいまれない才能を尊敬する
大女優さんというのがないではないのだが、包まず語れるお相手で楽しいので、
気がつけば4時間経過。
5合のぬる燗を私がほぼ一人で空けていた。
のどくろの塩焼きが絶品だった。

緑茶を飲むと眠れなくなるとおっしゃるので、私はいつも
ポットにごぼう茶を入れたのを食事の席には持って行く。

私と接しているお相手の顔や手に金粉が浮くことがわりにあるのだが、
この間三田さんの手の甲にキラキラ光って、でも三田さんは
人体の成分が何かのはずみで・・・?と懐疑的。

でいらしたのだが、今回は帽子にキラキラと降りしきり人体説は
あっけなく却下。「ア、金粉、帽子に」と言ったら帽子を
脱いでしばらく首をかしげ見つめていらした。

「あなたは金粉が好きだから」
と金箔を浮かしたお酒を下げて来てくださったのだが、
金粉が降るというだけで、取り立てて好きというわけでもないが
無論、嫌いではなく光れば心楽しくはなる。いや、
やっぱり好きなのだろう。

ところが、お開きとなって5合を空にした私、ただでさえ鈍い運動神経が
更に鈍っていたのか、席を立つ弾みに酒を卓から床に払い落としてしまい、
勿体無いから割れててもいいから持って帰ると言ったのだが、
「危ないから止めなさいよ」と三田さんに止められた。
申し訳ないことをした。降る金粉は無料だが、お酒に漂う
金は有料である。

不思議現象に慎重な構えの三田さんだが、御本人は
無体験というわけでもなく、動物好きでお家にワンちゃんや
ネコちゃんが絶えたことはなく、今も複数。

昔、愛犬の鳴き声をご自宅から遠く離れた別荘で聴き、
不審に思いつつ帰宅したら、息を引き取っていたということなど、
お話を伺いながら、私も愛犬たちのことを思い出し
心にせぐりあげる心情に歯を食いしばっていたら、
「いいのよ、泣ける時は泣けばいいの。涙っていいものよ。
なかなかもう泣けなくなっているのだもの」

今いるネコちゃんの”ひとり”に蛍ちゃんというのがいて、
「美形なのに性格が」とおっしゃり、「あなたに似てるのよ」だって。
言いたいこと言うわ。私も返すけど。

というわけで、泣いたり笑ったり歌ったりの一夜だった。
腹割って正直に自分をさらせる友人がいることを、最近
とみに有り難く思っている。たまたま有名な女優さんだが、
仕事の場を離れれば、しばらく会わないでいると寂しくなる
ガールフレンドである。

 


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