「大局的には未来志向の日韓関係が大事だ」
部下である自衛隊員が火器管制レーダーを
浴びせかけられながら、この情けない発言が
岩屋毅防衛相である。
韓国がすかさず「日本の哨戒機、また威嚇飛行 」と
強請(ゆす)って来た背景には、岩屋防衛相の発した不用意な
言葉にも大きな一因があるのではないか。
「未来志向」とは、韓国がお定まりで発するご都合主義の言葉の
トレースに過ぎない。何という言語の貧困、
幼稚。韓国がかつて未来をベースに日本に
向き合ったことがあるか。
過去の飽きもしないほじくり返しの連続、
条約で解決済みのことさえ、ゼロに引き戻す国家の、
どこに未来がある。
過去を見当違いの恨みつらみで振り返り執着しながら
日本に対して来たのが韓国ではないか。
もう、たくさんだ。
繰り返し書いているが、その文言自体が仮に正しくても
時と場を心得ないと、思わぬ負の結果を得る。
田母神氏の「無問題発言」もそうであった。
想像力の貧困は、戦略の青図も引けぬということである。
岩屋氏は、レーダー照射を受けた証拠動画を
公開することにも反対だった、と報道にある。
この方、価値観の力点をどこに置かれているのだろう。
国益よりも、部下である自衛官の安全と誇りよりも、ご自身の
得体の知れぬ価値観を優先させてはいらっしゃらないか。
いかなる価値観をお持ちなのか、不信の念に耐えない。
小野寺五典氏の復帰を強く望む。
官邸も選挙を控えて、国民の声(ネットも含めて)を
無視はできない、どころか大きな影響力を持つ。
今回は、私たち全身全霊で韓国には
制裁という形での鮮やかな打ち返しを、と政府に要求しなければならない。
天下分け目の関ヶ原である。
ここで、なあなあの幕引きをしてしまっては、
またいびつな日韓関係をこの先ひきずり、それは
次代を担う日本の子供たちにツケを回すことである。
10を望んでようやく1を得るのがこの世の習いで
あるなら、あらん限りの声をふりしぼる時である。
思い出せ、私たちの祖父が父がどれほど韓国に濡れ衣を
着せられ辱められて来たのか、私たちが猿呼ばわりされ
唾を吐きかけられて来たのかを。大震災さえ嘲笑れたことを。
戦犯国、戦犯旗と罵られ続けて来たかを。
日本人が静かにキレる時、打って一丸の底力を出す。
韓国という国は、おとなしくしているとその理不尽な要求と
糾弾を続ける、どころかエスカレートさせて来る。
今が、一線を厳しく引く時である。それを私たち国民が
束になり、大きな声を上げるべき時だろう。
ひところよく見られたもっともらしい論に「韓国と同じ
次元で相手してはいけない」。
まともに相手をして来なかった結果が今である。
「沈黙」は世界基準では承認ないしは屈服を意味する。
政府が過度に紳士的であるのも、この件に関しては
間違いである。
殴られたのだ。そして実のところ、日本は何十年間、
殴られ続けて来た。殴られながら、「未来志向」と
言うのは「あなたに負けました」とひざまずくに
等しいことである。
話は飛ぶが、テニスの大阪選手の顔を白く
描いた某企業のアニメCMが海外で糾弾されている。
こんなもの、当然批判の対象になることを
なぜやらかすのか。
想像力の欠如である。
岩屋氏の発言も、今この言葉を発したらどういう
結果を招くか、想像力の欠落による。
韓国は、駐韓日本国防武官を呼んで厳重抗議した。だが、リーダーたる
防衛相がこのていたらくでは、部下たちは抗弁も出来ず、うなだれて
いるしかないではないか。
これも繰り返し書いているが、政治家にとっての言葉は
「武器」である。
その武器が使えない防衛相は要らない。日本に著しく害をなす。
小野寺五典氏の防衛相復帰を強く、政府に望む。