報道では、あたかも柴崎岳の顔を殴ったサルダン・アズムンが
即、日本と御本人に謝罪したかのような和訳が流れているとされ、
しかし、アズムンがツイッターで流したのは母国語であるアラビア語で
書かれていて、幼い絵文字の連打。
「親愛なるサポーターの皆さん」で短文は始まり、当然それ以降の
文言は自国ファンに対してである。
「最後まで支えてくれてありがとうございました」
という丁寧な訳も、親切すぎるのではないかと幼稚な絵文字との
アンバランスから、それを感じる。
極めつけが「僕は自分を恥ずかしく思っています。申し訳ございません」
で、これを報道ではあたかも日本選手に行った暴行を恥じているふうに伝えて
いるが、そもそも「主語」がどこにあるのだろう?
彼が恥じているのは、試合に負けて顔向け出来ない、ということ
だけではないのか。
「申し訳ございません」という和訳も、あの絵文字の羅列を見れば、
この翻訳が正確であるとは思えないのだ。申し訳ございません、という
和訳では丁重過ぎると想像されるその謝罪の相手は、自国の
サポーターに対してのみである。
和訳の「親切さ」にもまた、相手が日本人と同じモラルへの
感性を持ち合わせているというお人好しな思い込みから来る
一種の「誤訳」ではなかろうかと思うのだ。
そして、大迫のインスタグラムはアラビア語による
罵詈讒謗の書き込みがひしめいて、休止の憂き目に
遭っている。
アズムンの日本チームへの謝罪が真摯にあれば、これも
なかったのではないか。
どこが、どこに要求すればいいのか知らぬが、アズムンに対しては
被害にあった日本人選手へ向けての公式の謝罪を要求、
けじめをつけなければ世界サッカー全体のモラルにも関わることではないのか。
念の為、イラン人たちの書き込みを和訳でざっと眺めてみたが、
日本のほうがイランより強い、いやイランが上だ、負けてみっともないと言う文言が
ひしめいているが、顔を張り倒したり足を踏みつけたことへの
恥知らずを指摘する声は今のところ、見かけていない。
そして韓国。イランの暴力行為を恥を知れと強く非難しているのだが、
この機会に自らのチームが行って来た数々の蛮行を顧みる
書き込みは極度に少なかった。