『ホワイト国外し』などと迂遠な言い方をせず、規制と端的に言ってもいいのだが日本政府が公の立場として、安全保障の見地から規制ではないという立場なのでそれを尊重するとして。
韓国による北朝鮮やイランへの不正輸出は半ばおおっぴらに言われ始めたが、実は米による中国対処であるという見方も浮上していて、韓国に対して異常なまでに腰が引けていた日本のこれまでにない強硬姿勢もバックにアメリカの積極的意向があるとすれば、これはこれで説得力がある。
客観状況で上記の仮説を検証するとするなら、サムスン、SKハイニックスがフラッシュメモリーやディスプレイの大型工場を中国の2箇所に建設しようとしていることが挙げられる。そして中国には、高度な半導体やディスプレイの製造に必要な純度の高いフッ化水素を作る力はない。一方、日本は中国に対してキャッチオール規制に基づき集積回路の製造技術の輸出を厳しく貿易管理している。
市場が頭打ちになっている韓国の半導体、その一方中国は『中国製造2025(半導体の自国製造)』という国家戦略ビジョンを掲げていて、ハイテク製造技術獲得が急務であろう。それを考えれば、韓国による日本からの半導体物資輸入の唐突な急増も、上記の仮説で説明がつく。
日本はアメリカと手を組んで、韓国から中国へ日本の技術と製品が横流しされることを防ぎにかかった、という推論。半導体で70%の市場を占める韓国の中国への擦り寄りをアメリカは阻止したい。
だから韓国を『ホワイト国』から外すことは、韓国の米中への二股外交を許さない米国の意志でもある、と。中国への輸出規制をかけたことで、シリコンバレーに借りを作った形のトランプ大統領は選挙前に、一気に借りを返す形を提示できる。サムスンが凋落すれば、シリコンバレーが活気づくからだ。
私は韓国による北朝鮮への物資横流しがあることに、ほぼ確信を持っているが3品目に関しては中国への不正輸出の可能性もあろうかと思い始めている。武器製造やミサイル開発にさして高純度のフッ化水素が必要ではないこともあり。
であるなら、実は日本は『米中代理戦争』をしているのであり、もしそうなら韓国は激流に揉まれる小舟のごときであろう。もしそうなら、であるが、まるで別人になったかのような日本の強硬姿勢に驚くにつけ、自民党内の親韓勢力さえ黙り込んでいるのを見るにつけ、あるいはそうなのか、と思い始めているしだい。となれば、韓国が青筋立てている徴用工問題などふいに無意味に色褪せる。米国が思わぬ巨大な形で日本の背後にいる、と想定したらのことであり、これはこれで日本は好機として徴用工の言いがかりについては毅然と対処すべきであるのは言うまでもない。改めて記しておくが、韓国人の原告四人の自称徴用工は、嘘つきである。いずれも徴用工などいなかった時代に、日本の募集に応じて工員となり祖国より条件が遥かにいい給与を受け取っていた。彼らの目的は、言いがかりで得られるかもしれない賠償金目当てであり、詐欺師だと言っておく。
詐欺師に払いたいなら、韓国政府が払えばよい。
ただし中国に高純度のフッ化水素製造の能力はない、というのはこれまでの情報の累積から判断することであり、しかしながら中国の電子版上海証券報によると、山東省の化学メーカー『浜化集団』が韓国の半導体メーカーから電子製品製造級フッ化水素を受注するのに成功したとあり、こうなると私などの読みの範疇を超える。
このところの日韓問題は展開が読みきれず、読んだと思うと新たな局面が提示されて、あたかも目が離せない連ドラのようである。最終回に、どんなどんでんが仕掛けられているのやら。
あちらの政権が変われば潮目が変わる、という説があるが私は変えてはならないと思う。政権が変わったら竹島が戻って来るのか。
対韓貿易は日本の大幅黒字だが、そんなものは捨ててもこの機会にきっちりけじめをつけるべきだと思うし、対韓輸出については他の国々を相手に開拓すればよい。
韓国人個々人は反日ではない、という誘導がされ始めたが私はそうは思わない。文在寅政権支持は当初の勢いこそ失せたが、いまだ根強く多い。
幼児期から事実無根ベースの歪曲歴史を刷り込まれた国民が、それほど簡単に考えを覆すわけもないではないか。
福沢諭吉が韓国に接して呆れ絶望し『脱亜論』を書いたことを引きながら黒鉄ヒロシ氏が『離韓』という言葉を使ったが、国交断絶がそう簡単には行かぬ以上『離韓』が適切な距離のとり方であろうと思われる。
自衛隊が竹島奪還に動けない現状、先の武藤駐韓大使に代表される温和派とも言うべき人たちの説に私は与さない。文在寅政権以前の政権に韓国が戻ったとして、いったい何が生まれるのか。
日米韓の紐帯を韓国が壊しにかかっている以上、もはや防衛上の付き合いもさして意味がない。相手は自衛隊が掲げる旭日旗を拒絶する国なのだ。韓国の反日体質を浮き彫りにしてくれる文在寅大統領のほうが片手で日本を殴りつけつつ、もう一方の手を物乞いに差し出してくる歴代大統領よりまだましであろう。
「韓国人個々が実は親日的」であるなら、徴用工訴訟の原告である嘘つき爺さんたち4人が堂々と韓国メディアに登場、大手を振ってソウルを歩けるわけもないのだ。同胞から向けられる視線が刺々しくないからこそ、彼らはあたかも英雄のように胸を張っている。
「韓国人の個々は親日である」というメディア誘導が行き着く先は「だから色々あったが、隣国なのだし仲良くしよう」という、まやかし友好の再スタートでしかない。