韓国映画の「恋は命がけ」という映画を楽しく見た。
幽霊につきまとわれたヒロインに近づく男は、幽霊の呪いにより
不運に遭遇するのだが、それでもヒロインを諦めきれない
男は、恋に突き進むというあらましそんな物語。
男の職業設定がマジシャンで、ヒロインはその
舞台の相手役という設定も面白かったが、
作品の発想となったのが「なぜ、ホラー映画のヒロインには
恋人がいないのだろう?」という疑問からだそうで、なるほど、
と膝を打った。
そういえば、恐怖映画のヒロインには恋人がいない。
もしいたところで、恐ろしさを描くのが精一杯で
ラブストーリーなど霞んでしまうだろうし・・・・
韓国映画の脚本家は、「ヒロインに恋人がいたら、恐怖感が薄れるから」
と、ユーモアを込めてせりふで説明させている。
それで、思い出したのがかつて日本テレビに書いた「夏休みのサンタさん」で
これは小説も書いて(角川書店)、高校の国語の入試問題になり
問題集の定番で掲載もされているが・・・・・
それを書いた動機は「夏の間、サンタクロースって何をしてるんだろう?」という
子どもたちの疑問を、何かで読んだことからだ。子どもたちって面白いこと
考えるなあ、ということから、ストーリーはスラスラ浮かんで楽しく書け、
視聴率も単発では21%強と、好成績で局からは好視聴率祝の
胡蝶蘭が届いた。
韓国映画の次は、日本映画「いま、会いにゆきます」という作品を見た。
故意に選んだわけではないが、これも逝去したお母さんが
雨の季節に一度だけ、夫と子供のもとへ霊界から戻って来る話。
なぜそうなのか、という部分は描かぬまま、もっぱら現世に舞い戻った
ヒロインと、夫そして子どもとの束の間の暮らしが描かれ秀作だった。
思えば「異界の人」を私は書いたことがない。いつか、と思いつつまだ果たしていない。