新国立競技場建設のゴタゴタで、ふと大分空港のことを思い出した。
とにかく市内から遠いのである。土地がないならいざしらず、
空港から別府市に至るまで、ほぼ山、林。大分別府市の至近に
作れそうなものなのに、わざわざ遠いところへ開いたのは
利権がらみの政治家関与の可能性はないのか、とこの間
訪れた時思ったのだが・・・
東京大分間を、結構長時間のフライトでやっと空港に降り立ったと
思ったら、やれやれこれからまた1時間かい・・・・と、疲れが
更に体と心を重くする。
空港から市内まで1時間以上かかる地方空港ってあるのだろうか。
東京の感覚で1時間はさほどの距離ではないが、地方での
1時間は相当遠い。町が寂れる元だと思うのだが、
大分県の人々は空港開設当時、特段、問題にもしなかったのだろうか。
と国立競技場のトラブルにも、政治家の影を感じないでもないので
大分空港を思い出したのであったが。政治家が妙な口出ししてないかなあ、
という意味で。
ロシアがモスクワ五輪(1980年)で使った陸スタを、2018・W杯のために
改装中とサクサク事を運んでいるのを横目で見ながら、日本の体たらくを
余計暑苦しく感じる。
五輪はもともと個人的に乗り気ではないので、余計心がかさつくのかも
しれない。東京に決定したことじたいに、胡乱な背景を感じるのと、
実際問題、8月の炎暑で焼けたアスファルトをマラソンさせるというだけで、
これ、海外では実情を知らないから賛成票を入れてくれたのかもしれないが、
そもそも、呼ぶべき季節ではない。呼んではいけない。いざ蓋を開ければ
ブーイングだろう。
そんなことは等閑視で、力とお金との関係だけで決まったのかも
しれないけれど。何しろ雪がろくに降らない平昌が冬季五輪開催地に
選ばれるぐらいだから、裏側は相当ばっちい。
というわけで、新国立競技場のトラブルが、余計鬱陶しく感じるのだ。
うとい分野のことなので、無責任放談は予めお断りしておくし、
間違ったことを口走ったら、訂正を願いたいのだが・・・・・
大体、あの珍奇なデザインの屋根をコンペの優秀設計として
採用するときに、なぜ施工のプロを置いて概算でも
予算を出さなかったのだろう?
シドニーのオペラハウス建設の時、私はシドニー在住で
意見を求められるたび、「珍奇な形が好きでない」と答えていた。
建物に関しては私はオーソドックス派であるらしい。
オペラハウスは、海のそばであり年中温暖な季節がもたらす
光と澄んだ青空の効果で、建設中の時に感じた珍奇さは
いい具合に風雨と時に洗われて、落ち着きよくなっている。
だから、新国立競技場の超近代的なあの屋根を一概には否定はしないし、
単にデザインとしてみれば、悪くもないとは思う。
だが、あの図面を描いた人は、神宮の杜を知っていたのかな、と
思う。辺りの光景から、浮くのだ。あの界隈、
東京では珍しく統一感のある落ち着いた佇まいなので、余計
違和感として感じるのだ。
デザイン採用時点でなぜ、概算予算をはじいてから採用不採用を
決めなかったのか、ということに加えて、壊し果ててから
なんで、初めてお金のことを言い出すのよ、と。
1300億の見積もりが、蓋を開けたら3000億の不思議。
しかも、壊してしまってから言い出されても。
ごたごたの核に、余りその響きが美しくない政治家お二人の
名前を耳にするが、そこら辺の事情は私には、解らない。
土建関係にその政治家から何か流れてでもいるのかしらん?
いっそ、国立にこだわるのを止めて「味の素スタジオ」を使ったら
どうかという意見を見て、調べてみたら悪くはない。
今年の国体開催で、国際競技仕様になったようだし。
新宿駅から京王線だったかな、飛田給駅まで20分。駅から
スタジアムまで徒歩5分。いいではないか。
消費税アップやら高齢者社会の到来やら、抱え込んでいる時に
屋根に何千億はいいよ、勘弁してよと思う。
在りものを、なぜ有効活用しないのだろう。現在公表されている建設費は1625億円
だそうだが、500億円を都に負担せよとか、したくないとか、暑苦しい。
壊す前にお金のことは弾いてくれよ。デザインを採用する前に予算を
弾いてくださいよ。
IOC会長が日本のトラブルに苛立っているようだが、「あんたが悪い」。
日本みたいに条件の悪いとこ(招致が決まった当時の悪条件の
重なり具体が半端なかった)になんで、決定するのか。
いやそれ以上に、なんで平昌? 雪すらろくに、見込めないのに?
文鮮明氏のお金がからんで始まったのが、氏の逝去で足元が
崩れたのではないのですか?(もろもろの背景から感じる邪推ですが)
朴槿恵大統領は、訪れた二階俊博氏をお使いに、
平昌五輪と東京五輪を協力し合わないかと、日本政府に持ちかけてきたが、
図々しいこと言語を絶する。
領土を不法占拠し、いもしなかった性奴隷で日本を侮辱、
東京五輪に大反対キャンペーンを世界に繰り広げていたのは
どこだったっけ? 端島の遺産登録阻止のために、外相が
わざわざドイツに飛ぶそうで物好きなことである。
そして日本に「お互い協力を」としゃらっと言ってくる、その面の皮の暑さ。
内実は日本のほぼ一方的援助であろうに。