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Channel: 井沢満ブログ
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半世紀前の日活映画

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全盛期の日活オールスター映画だというので、ふと心が動き

「君は恋人」という映画を見てみた。1967年の製作である。

浜田光夫さんが暴漢に目をやられ、失明の危機を乗り越えた

復帰第一作である。

50年がそれから経過したのかと、感慨深いのは浜田光夫さんも

そうだが、仕事でご一緒した人々、私的に接した方結構出演していらして

それぞれの、その後の有為転変の人生を思うからである。

亡くなられた人々も多い。中には、殺人を犯した人も。

当時は大スターだったのか、画面では結構一人で大写しになって

歌っているその姿が、痛ましかった。

復帰に邪魔になるというので愛人を殺したのである。

 

とにかく、これでもかと当時の日活スターと人気歌手が出ているので

全部思い出して書ききれるかどうかだが・・・

私にとっては仕事相手の人々なので通常「さん」をつけるが

省く。

*浜田光夫

*吉永小百合

*渡哲也

*浅丘ルリ子

*和田浩二

*川地民夫

*二谷英明

*宍戸錠

*山本陽子

石原裕次郎

和泉雅子

小林旭

葉山良二

山内賢

岡田真澄

高橋英樹

清川虹子

松原智恵子

*荒木一郎

坂本九

スパイダース

舟木一夫

黛ジュン

ジャニーズ(あおい輝彦他)

水の江滝子

山本八大

克美しげる

・・・・・思い出すだけでも、これだけの人々。

「*」をつけたのが、仕事であるいは私的に何らかの形で接したことの

ある人々である。

そして、事情を知る人達なら

いかに、その後の紆余曲折が以上の人々にあったかを改めて

思うだろう。離婚、飛行機事故、火事、病、死。

50年後の現在もなお、欠けることのない暮らしをしている人がいったい、
何人いるだろう? 人生の過酷をしみじみと思う。

浜田光夫さんとは仕事でご一緒した。「日活青春スターの頃をよく覚えています」
とお伝えした記憶がある。背の高い人ばかりだった日活スターの中では
例外的に小柄で、よくあの会社でスターになられたな、と思う。

荒木一郎さんは、私が当時の奥さん(松竹女優だった榊ひろみさん)と仲良しだった
ご縁でお宅におじゃました時に、いらした。
映画の中でも「真っ赤なドレスを君に着せてあげたい君に」
とヒット曲を歌うが、その歌詞の中のヒロイン=マックスは、荒木家の
飼い犬である、とその時聞いた。「マーックス!」と誰かが犬の名を
呼ぶ声を覚えている。

その曲が流れるたび、日本全国でマックスが犬の名だと知っているのは私ぐらいだと
妙に自慢したい気分だった。

またある日、お宅をお邪魔したら奥さんがオルガンで「一郎さんが
作った曲よ」と言って弾いてくれたのが「空に星があるように・・・」という
その後大ヒットする曲であった。

そして、荒木さんは何が理由であったのか忘れたが、警察に
引っ張って行かれる姿がテレビに映し出された。

 

和田浩二さんとは、確かご自身が経営され始めていた酒場(記憶違いかもしれない)
に人に連れられていき、お見かけしたと思う。物腰が素敵に
柔らかな人でいらした。

確か胃癌で早逝されたはず、と調べていたら最初の結婚が、梓みちよさんだと
書かれていてそういえば、そうだったか。梓みちよさんはわが家に
訪ねてくださったり、私も出かけたりしていたのだがすっかり、そのことは
忘れていた。

50年前の映画は、ほぼ自分の人生を振り返ることに似ている。


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