せっかく招致なり、これから日本がそこへ向けて本当は心を1つに束ねたほうがいいときに、あまり水を差したくないのですが前回に引き続き、やっぱり首を大きくかしげざるをえない東京への五輪招致。
恥ずかしながらアントニオ猪木氏が国会で指摘するまで私は知らなかったのですが、招致委員会が作成した立候補ファイルにいわく、7月24日~8月9日の大会期間について、
「この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」(原文ママ)
絶句しました。
実情に比して、いいことばっかり並べ立てる招致委員会に、仲人口はある程度仕方ないこととして、余りにも実情からかけ離れることを言っては詐欺に近くなる、とは思っていたのですが、この立候補ファイルの文言は、100%虚偽でしょう。
まさに、今日というこの日が開催日にあたるわけですが、相変わらず人がバタバタ倒れているではありませんか。おまけに台風13号が沖縄に接近中です。
気象庁は戸外での活動を控えるように呼びかけ、光化学スモック警報を出しています。
言うに事欠いて、「温暖で」「アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」?
日本国はいつから詐欺的言辞を用いても良いということになったのでしょうか。
恥ずかしさもここに、極まります。仲人口さえ、限度というものがあるでしょうに。これでは幼稚園中退なのに、国立大の一流大学を出ましたの、おーっほっほの世界。
以前NHKの「俳句王国」に出ている頃、
仲人の手にせわしなき夏扇
という駄句を作ったことがあるのですが、仲人口もお互いに暗黙了解の風呂敷の広げ方というものがあるでしょう。
暑さ対策はやはり、私のような素人が思いつく程度のことしか、まだ出されていないようですが、北海道へ会場を一部移設するなり、それより海外への広報として湿気を伴う暑さの告知と警戒を、率直に呼びかけないと、とんだ詐欺国です。
「温暖で」「アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」には、いや、驚きました。
森元総理他、美辞麗句の旗のもとに集った人たちは、明日「温暖な」気候の中、東京の道路を、びっしりマラソンコースで快適に走って頂きましょう。
日本、いつからこんな卑しい嘘をつく国になりました? 情けない。
海外からの幼児や高齢者の方が、危険にさらされないようせめて、
本当のことを伝えましょうよ。