何度もの選挙の結果、この度の天皇陛下の「お気持ち」放送に至るまでの
人々の反応を見ると、世の中というのは8割の衆愚と2割の賢者とで
構成されているな、との思いを新たにします。
8割の衆愚のうち1割が、理路を通して説けば理解する層。
残りの5割が、上部の形成する「気分」で引っ張られ右往左往する不定見識層。
最後に残ったのが、どうしようもない愚昧層です。
割合は私の恣意ですが、日本だけでなく世界スタンダードでおよそ
このパーセンテージでしょう。
更に2割の賢者のうち、突出したリーダー格１人から１０名が社会を
動かすこと、それは企業を含めた組織でも似たような割合でしょう。
賢者層が情報遮断により極度に少なく、リーダーが悪しき方向を
指し示すと北朝鮮になります。
このたびの「生前ご退位」のこと、愛国保守系の名だたるオピニオンリーダーが
口を閉ざし、あるいは驚くべき飛躍した無理やりこじつけ論理に逃避しているのを拝見していると、まして私ごとき末席の人間は、口をつぐんでしまうのですが・・・・
いや、もの凄まじい世論コントロールが権力を用いてなされているのですが。
姿が見え隠れする「権力」に対して、こんなに不気味な思いをしたのは、生涯初めてです。
・・・・・・私は人を見る判断として番台から見る、ということをお勧めしています。
銭湯が少なくなりましたが、番台は男湯と女風呂が見える境目にあり
料金徴収を行うところです。
どのように社会的に有名でも力があっても皆が、裸一貫になるところ。
貧しくても輝かしい肉体を持っていたり、権力者がしなびた汚い小田原提灯を
ぶら下げて、猫背で歩いているのがお風呂場です。
私が人を見る時、その権威や名声の衣装を剥いで、その中身を
見るすべをやっと身につけました。
苦い思いを散々味わって、やっとここ数年間に得た視線ですので、
偉そうに言うわけではないのです。
番台の視線で人に接するので、どんなお方とお会いしても、礼儀は尽くしても
心がひれ伏すことはありません。崇め奉ることも、もうなくなりました。
人としての魂の格の如きもので拝見します。その上でなお、自然に頭が垂れて
来るお方もいらっしゃるのかもしれません。番台の視線以降、まだお会いしていませんが。
微弱な霊感ないし直感は働くので、脱ぎ去った衣装の影に隠された
本質を見て口走ったりなどすることがあるので、怯えて警戒する人も
いるのですが、無闇に人を裸にして観察など致しません。
ただ、アンテナにひっかかったお方に対してだけで、普段は
むしろセンサーはオフにしています。
肉体もまた魂がまとった衣装ですので、それで判断を誤らぬようにもしたいと
思います。美男スターの腐った性根など、おかげさまで見せていただいたので
肉体にもさして幻惑されなくはなった・・・・つもりですが、やはり男女共に美しいと甘くなります。修行不足。喝！！
容姿も、前世より持ち越しの徳ではあるのでしょうが。