毎日新聞 12月25日
向井理くんからは、面と向かってはあまり言ってもらえないのだが、紙面では随分手放し賛辞で番宣用に盛ってくれたかなあと思いつつも、私は素直に思っていることを語ったので、向井くんの言葉もそのまま受け取ることにしようかな・・・
そのほうがハッピーだし。
役者と作家として相思相愛でよかった、よかった。
次、何書こうかなあ・・・・ってわずかに腹案はあるのだけど。
年上人妻との一夜の行きずりの恋が発端の、サスペンス調恋愛劇。
たとえば。
まあでも役者とのタッグもご縁のものだし、次があるかどうかは知らない。
ありそうな気はするけれど。
村川絵梨ちゃんもいいし(本当に可愛い、素顔も。芝居の質も好き)、田中裕子さん、長塚京三さんもぜひまたご一緒させて頂きたい。これだけ好きな納得できる俳優さんたちと仕事出来て、冥利に尽きる思い。
ところで、久々にちょっと書いてみたいなあと思う役者さん発見。
BLジャンルのコミックで売れている作品だというので、コミックと映画化作品と両方見てみた。「どうしても触れたくない」という作品である。
なるほど、こりゃ売れるだろうなあ、と思った。
かなり非日常設定なのだが、きれいごとに堕さず、生活感の中で
描いていて、コミックは会話もリアルだ。
映画では、原作の生々しいがリアルな会話をカットしていて、そこは惜しかったが。
ノンケ(普通の男)とゲイの青年のラブストーリーで、ノンケのほうが
演じるのが大変である。異性愛の男がある日突然、同性を愛してしまう、
それは現実にない話ではないにしろ、事例は僅少。それをフィクションで
説得力を持って演じるのは至難。
それを、軽くスラっと演じていた俳優が谷口賢志(たにぐち まさし)さんであった。
ご本人は軽くという如きことではないとは思うのだが、演技の
背後の葛藤を見せず、軽々とやれるのが才能なので。
モデルと舞台俳優と、そして映画に出ていらっしゃるようで
37歳ということだが、しきりにこの人に書いてみたい気がする。
久々に素材に萌え感。
素の喋り方その他も見たくてメーキングのDVDを手に入れてみたが、
やはり感覚が面白く、興味をそそられる。
多面体で、色んな側面を持っている人。
何かを引っ張り出せるぞ? と思わせてくれるのだ。
「素」と言っても、役者がいったんカメラの前に立ったら
「素」を「演じる」に決まっているのだけど、それを差っ引いても
面白い。何かがアンテナにひっかかる・・・・・。
来年は舞台を見に行ってみようと思う。
小舞台ばかりなのも、興味をそそる。要するにまだ業界が
未発見の役者さんなのだ。コアなファンクラブはあるようだが。
私がかつての、一線売れっ子で連ドラと単発をたくさん書いている頃なら、
即ご指名で作品に呼んでもらい、世の中に押し出すお手伝いをさせて
頂けたのだけど、今や年間1作の寡作状態なので、思うようには行かぬ。
しかし、書いてみたい。書いてみたいと思える俳優に巡りあうことだけでも
幸せである。どういう役なら一番引良さを引き出せるかな? とあれこれ考える楽しさ、時に苦しむけれど。
脚本というのは役者の性別問わず、脚本家がその人宛てに書く恋文であるときが、一番うまく行く。
向井くん、相思相愛でわしゃほんま嬉しいよ。(俳優と作家としてである、念のため。BLの記述の後に、こんなん書くと誤解されるかも、と今ふと脳裏をよぎったので蛇足。よもや誰も思いはしないだろうけどw)