菖蒲が手に入ったので、夕刻の入浴は菖蒲湯です。
元来男の子の節句の連想から、菖蒲と勝負をかけたのかと思っていたら、
武家社会の風習で「尚武」でした。
菖蒲は邪気を祓う薬草として扱われてきて、現代風に言えば菖蒲が持つ精油が
アロマテラピー効果をもたらすようです。
菖蒲は、夏の季語です。古語では「あやめ」とも。
沼風の誘ふ雨なり花菖蒲 間宮陽夫
沼を渡る湿気を含んだ風が、雨を誘い菖蒲の花の紫がなおも、色を鮮やかに深めていく、という風情でしょうか・
雨意あれば秘色を深め花菖蒲 熊岡俊子
「雨意(うい)」は雨の降りそうな様子。雨模様。秘色(ひそく)は青磁の淡々とした緑色です。雨の気配を感じた花菖蒲が緑の色を濃くしていくさまでしょう。
ちなみに雨模様を、雨がすでに降っていると覚えこんでいる人が多そうです。
雨が降る気配であり、まだ降ってはいません。
ただ「山間部では雨模様」といえば、直接は見ていないが「降っているらしい」というニュアンスです。これは元々の使い方ではありませんが、そのように使われ現在では定着しています。
小雨が降ったりやんだりしている状態を雨模様という誤用も、いずれ定着してしまうのでしょうか。しかし、元々の意味で使う人と、そうでない人と意味の混乱が起きますね。ここは正しく覚えたいところです。
読みはあまもよう、あめもよう、いずれにても。
菖蒲が夏の季語なら、5月も半ばを過ぎれば、小千谷縮を何とか着られぬものかと思うのですが・・・・・
せめて6月半ば過ぎないと、ちとルール違反も度が過ぎるかもしれませんね。
書簡の出だしに使う「仲夏の候」の仲夏(ちゅうか)は陰暦5月で、太陽暦では6月のはじめから、7月はじめの小暑までの時期です。仲夏は、だから夏の始まり、というほどの意味ですね。仲夏になったら、強引に小千谷縮を着ようか、と思います。
ちなみに「仲夏の候」は男性が用いるものであり、女性は「仲夏のみぎり」と用います。
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