某コンビニのドリップコーヒーが自宅で入れるより美味しいので、
せっせと通っているのだが、店員さんで気が利く人は
カップを先にくれる。
つまりカップを先に貰えば、他の買い物をレジに打ち込んでいる間に
ドリップがだいぶ進み、買い物が多い場合は買い物が終わった時には
カップが香り高く満ちているという機嫌のいい段取りである。
ところが気の利かない店員さんがいて、「カップを先に」と
催促しても「後ほど」と言ったきりレジ打ちを延々続けるのである。
すると他の店員さんで気働きのいいのが、こっちの状況を察して
スパッとカップを脇から出してくれるのである。
もっと気が利く人になると、私が何も言わぬのにカップを出してくれ、
たまにだが「いや、今日は要らない」と言うこともある。
どうもこのての気働きというのは日本人が優れているのではないかと
思うのは身びいきであろうか。
最近ではコンビニにも外国人が多くなっているが、この気働きと、
それから来店時、去る客の送り出しの挨拶、身ごなし、
どうも日本人が優れているように私は感じる。
北京のトップクラスのホテルマンのマナーの悪さ、香港の
空港で両替おじさんが、デスクに寝るように顔を載せ、お金を放り出していたことなど思い出す。
「気働き」を英語で何というかわからぬので、翻訳機にかけてみたら
翻訳不能、フランス語もそうだった。
恐らくどの国の言語にもないのではないか。
あの早朝の空気さえ臭う上海で、日本式のスーパー銭湯が大人気だという。
清潔でサービスがキメ細かいと人気なのだそうだ。
お湯の濾過装置に莫大なお金を費やしているそうで、大きな声では言えぬが
北京五輪の時には国から、「プールで大小便をしないように」とお触書が
出る国である。電車で子供に排便させもする。そのために股割れズボンを履かされている子がいる。
日本の温泉も、中国韓国からのお客さんは欲しいし、しかしマナーが・・・・
肝心の日本の観光客の足が遠のく、と悩んでいるとも聞く。
プールの中で大小便はしない~中国市民生活素養 上海万博
1分30秒ぐらいから。
このような国で、日本特有の清潔な観念が広まるのは本当に
いいことだと思う。
銭湯を仕切っている日本人の男性は、今後世界に作っていきたいと
目が輝いていたが、こういう形で「日本式」が広まるのは、素晴らしい。
おしぼりが世界に広がったように。
日本の精神性の高さは戦後随分、悪貨に駆逐されたがそれでも
DNAには残っていると、私は信じたい。それはいつか、また蘇るのだと。
対立概念が物事の基礎であった西洋が、自然との共生などとやっと言い始めているが
神道を基礎に置いた日本人の感受性は、いにしえより共生することを
心得ていた。
渡来人もごく自然に受け入れ、何の齟齬もなかった。
渡来したほうも日本の「家風」を尊重馴染んでくれたからこそ。
「多民族共生」も安易に捉えやらかすと、日本の美点を壊す。
もう始まっていて「戸外で大便をするな」と、ある言語で張り紙が
されていたりする。
移民の受け入れ政策も随分言われているが、日本の家風をしっかり
教え、心得てから入ってもらうべきだと思う。
基本的に移民には反対だが、背に腹を変えられぬとあれば、
どうぞ日本を壊さない形で、せっかくまだ高い精神性を保つ形で、
と願うのである。