30年以上も昔、NHKで書いた単発ドラマで芸祭の賞を得た「話すことはない」という
作品があるのだが、1シーン音声を入れ替えて貰った箇所がある。
「他人事」と脚本に書いたセリフを、ある役者が「たにんごと」と言ってしまい
演出家もそれに気づかぬまま。無論、これは「ひとごと」であり、そう吹き替えて
頂いた。
もっとも昨今「たにんごと」がもはや流通、市民権を得てしまったようだが私は
いまだ、耳障りで馴染めずにいる。
拉致問題を語る女性弁護士の言葉も、耳にざらついた。
三輪記子さんという方だが、拉致被害者の奪還に関する話題で、
「はい。そこが凄く重要で、やっぱりこれはアメリカにとって自分ごとではないんじゃないかと思うんですよね。
なので、日本はアメリカ一国だけを頼りにするんじゃなくて、やっぱり日韓関係であるとか、そういうルートも使えるような外交をして欲しいですね」
「他人事」→ひとごと→たにんごと→自分ごと
と劣化の段階を踏んでいるようで、居心地が悪い。私は「自分ごと」は耳にしないが、ひょっとしてこれも定着しつつあるのだろうか。
三輪弁護士の言葉は日本語としても耳にざらつくが、内容にも同意できかねる。
自国の拉致被害者を取り戻す努力の気配もない、どころか北にすり寄っている韓国といかなる連携を拉致被害者のために持てとおっしゃるのか。現在の韓国と、少なくとも拉致被害について手を結べる要素は皆無であろうに。
アメリカはまだしも、取り戻してその後死亡した学生の例がある。
安倍政権を貶める、ただその目的のためだけの発言が目立つ。
誤変換他、後ほど