聖地アッシッジへは車で3時間と聞いていたのですが、存外
早い到着で2時間半でした。
アントニオというドライバーの運転するベンツに、日本に4年間
留学していた、シモーネという日本語が流暢なガイドが
ついてくれての小旅行です。
アッシッジが近くなる頃車を駐めてもらって、麦畑の
いい香りを胸腔いっぱいに満たして至福。
どうも大都会の喧騒が好きではないようで澄んだ空気と
静寂の中の風のそよぎや小鳥の声に、落ち着きを
取り戻すようです。東京では諦め果てて暮らしているのですが。
かといって、田舎暮らしができるかというとそれは無理。
いっとき、持っていた熱海の山荘を手放したのも、
行きゃあしないからで・・・・たまに重い腰を上げて
出かけても、テレビの生出演で翌日東京に戻ったり、
あるいは朝のテレビ小説の原稿の締切に追われていたりで、
何より、人恋しくて山荘もさして意味がなかったのです。
ローマは街自体がアートですが、人気の少ない裏通りを歩くのが好きです。
ホテルはヘップバーンが泊まっていた「ハスラー」か、ピカソとジャン・コクトーのコンビが芝居の企画を練っていたホテル「デ・ルシー」か、迷ったのですが結局、後者を選び、今思えば2つのホテルを泊まり分けてもよかったようなものですが、小回りのきかない私には無理な芸当で
あったかもしれません。
しかし、ホテルの裏手に「ローマの休日」でヘップバーンの
恋の相手、グレゴリー・ペック扮する新聞記者の
住まいとして使われた住まいがあると聞いて、今日
それと思しきアパートふたつほど見つけましたが、画像は
後ほど。スマホで撮ったので、帰国しないと転送が
できません。
ローマ滞在中は晴天に恵まれたのですが、私が到着する
前は数日間土砂降りだったそうです。
用事も最小限の観光も済ませた今、ローマの石畳を
濡らす雨も見たいものだと思っていたら、グレゴリー・ペックの
家を探す裏通りの道すがら、ぽつぽつと落ちて来て、
石畳がしっとりと潤い、ありがたいことでした。
雨気が漂うと、裏通りに白く咲くジャスミンの香りが
より深くなりました。クチナシと並んで好きな
香りなのです。
雨はしかし通り雨で、ややしばしローマの夜空にはぽっかり
銀貨のような丸い月がうかんだのでした。
アッシジから戻ったら部屋の電話機の赤ランプが点滅していて
メッセージランプだということはわかりましたが、受話器を
取っても、何の反応もなく散歩に出るついでにホテルの
フロントに寄って尋ねたら、誤作動とのことで
「これこれの番号を押したら、ランプは消えます」と
恰幅のいい女性スタッフが番号をメモした紙を渡してくれ、
「この番号でも消えなかったら、線を引っこ抜いちゃって!」
というので、大笑いしたのですが・・・・その番号を
押しても消えはせず、線を引っこ抜くのは遠慮して
放置することにしました。
が・・・・あるいは、精霊からの無言のメッセージだったのかもね。
久々のトレビの泉にて
アッシジにて
以下は、アップしそびれたシスティナ劇場での
スナップです。
各地の小劇場でコツコツと上演を続け、ついにイタリアのミュージカルの殿堂と言われるシスティナ劇場での上演にこぎ着けた敏腕プロデューサーの
Claudio Crocetti氏と、ずっと私に付き添って通訳をしてくださった久谷満香さんです。
左側の方が作詞作曲をやってくださった方・・・・だと思います。
1時間のうちに、大勢の人々の一気にお会いしたので、失礼があったかもしれません。
スタッフ、俳優の皆さんには心より感謝申し上げます。
それにしても、ヒロインや俳優諸氏との2ショットの画像が見当たりません。彼らの演技はむろん、歌も素晴らしかったのです。
報道の人たち。
観客席には小さなお子さんたちもいて、退屈しないかとか、子供にはハード過ぎる
場面があるのに、とか何より午前零時近くになった終演まで、出演の
子役たち含めて心配だったのですが、ローマっ子は宵っ張りなのかもしれません。
何しろ8時になっても、まだ空が明るいのです。
写真撮影とサインを繰り返していました。
なぜかイタリア全土からコスプレーヤの皆さんが参集、とのことで・・・
この方もそのお一人↓
この衣装で自宅からいらしたのかどうか、
2ショット要望の列が出来ていて、聞きそびれました。
コスプレについてどう思うか記者の方から聞かれたので、「私自身がコスプレ愛好家です。キモノなんて、今の日本の男は着やしないので、ほとんどコスプレです」と答えました。
イタリアにおける「コスプレの女王」なのだそうです。
拙作の何がコスプレ族の心に触れるのか不明ですが、鉄道が開通した頃の
オーストラリアとイギリスの物語で、いわば時代劇でそこが変身願望を
そそるのかもしれません。
ウルトラマンの恭しいお出迎えを受けました 。
俳優諸氏との写真は、どこかにまぎれてしまっています。
観客席には著名な俳優や、バレエ演出家の方もいらっしゃったそうですが、
こちらは写真を取りそびれています。まだアップしきれていない画像は
おいおいに。
検索をかけるかもしれないイタリアのファンの方のために
キーワードを打っておきます。
GEORGIE MUSICAL ROME Sistina-Theater MANN IZAWA