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官民で言論封殺の中国

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上海のテレビ祭に招かれて会場を訪れた時、私の席の
真後ろが中国のスターたちだった。

とそんなことを思い出したのは、ある中国人スターが
しごくまっとうな疑問をおおやけに書いたら、当局や
国民からよってたかって叩かれ、謝罪に追い込まれたという
事件が最近、あったからだ。

スターの名は趙立新(ジャオ・リーシン)。彼が2日、自身の微博アカウント上に投げかけた疑問はこうだ。

「日本人は北京を8年間占領したのに、どうして故宮内の文化財を略奪したり、故宮を焼き払ったりしなかったのか」

 

https://www.recordchina.co.jp/b699833-s0-c30-d0135.html

このしごくもっともなコメントをよってたかって叩き潰したのが、
中国共産党系メディアや共産党青年団、それに加えて国民である。

一芸能人のしごく素直な疑問を叩く前に、文化大革命で
自国の文化を圧殺しさった過去への自省がない。数々の
中国の美術品が海外に売り飛ばされた事実を、少数の
中国人たちが遠慮がちに書いていることが、救いだ。

日本人に他国家の文化を破壊する如き精神性は、ほぼない。
それは日韓併合時における朝鮮半島でも同様だった。
韓国も中国と同じく、自国文化を大切に継承する精神は
乏しく、現在見るべき文化史跡が乏しいのはそのためである。
日本に大事に所蔵されていた仏像を盗んで持ち帰り、
返却もしない。文化文化と呼ばわる割に、文化的伝統を
粗雑に扱うこと中国と同じであり、漢字も捨て去って
言語的混乱を今、もたらしている。それでいて
「朝鮮語の優秀性」を自ら称えるのである。
そして、それにしてはノーベル文学賞を貰わないね、
と揶揄されれば朝鮮語が優秀な余りに翻訳が
困難だからと大学教授が大真面目で述べる。

そもそも、孔子や孟子などの思索家やアーチストたちの
末裔が現在の中国にいるだろうか。
数々の、大殺戮を伴う自国内の戦争で、今生き残っているのは
北から押し入ってきた乱暴狼藉の騎馬民族の末裔では
なかったか。

中国文化の担い手であった漢民族は後漢末期の戦乱によってほぼ絶滅、
北方より侵入の遊牧民族に取って代わられた、と私は認識している。
中国は自身が誇るように数千年の歴史を誇る単一民族国ではなく
言語も異なる民族の集合体であり共通言語さえ持たぬまま
現在に至った、というのが実相であろう。
図体が大きいということと、文化大国であるということは
等価ではない。

遣隋使・遣唐使がもたらす漢籍を日本人が学んだのは事実で
あるが、その一方日本文化を学ぶためにあちらから
「遣日使」とも言うべき中国人たちが荒れる海を渡って
日本に来ていた、という史実を併せ知っておきたい。

今や中国古来の漢詩他を大切に保っているのは、日本である。


中国で現在使われている熟語の多くが、日本製であることも
知っておきたい。
幕末以降、日本で作られた「和製漢語」には次のようなものが
ある。

文化、文明、民族、思想、法律、経済、資本、階級、警察、分配、宗教、哲学、理性、感性、意識、主観、客観、科学、物理、化学、分子、原子、質量、固体、時間、空間、理論、文学、電話、美術、喜劇、悲劇、社会主義、共産主義・・・。

漢字を中国から貰ったのは事実だが、現在の中国人からではない。
古代の文化的感性に富んだ漢民族からの継承である。
そしてそれらを中国は捨て去った。
漢字に添えて、カタカナ、平仮名と柔軟に
使いこなす日本人が今使っている言語はまぎれもなく「日本語」である。


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