鳩山由紀夫元首相との会談の席で、鳩山氏の慰安婦問題をめぐり「韓国人の立場では納得できるが、日本人は『天皇にまで言及することは失礼』と考える可能性のある問題」と指摘されたことを受けての文喜相氏の謝罪だが、文氏にしてみれば日本側からの激越な反発に、「しまった言い過ぎた」と腰が引けていたところへ、鳩山氏の言葉は渡りに船であっただろう。
文氏に謝罪させたからといって鳩山氏を褒める人もまずいないだろうが、私は2つの点で鳩山氏に憤りを感じている。
1つ目は「余計なことをしてくれた」という点である。
文氏にはあくまでも反日路線を貫いて頂きたかった。せっかく日本人が韓国のやり口に愕然と目覚めかけている時に、半端な謝罪を引き出す必要はなかった。
2つ目は、鳩山氏は強制された慰安婦や徴用工があたかも実在したごとき口ぶりだが、そんなもの、いはしない。「韓国人の立場では解かるが」などと、この人は慰安婦・徴用工問題と日韓併合について一度でも虚心に学んだことがあるのだろうか。そもそも徴用工という命名が間違いである。高い給与を約束された職場に朝鮮の人々が応募して採用され、正当な賃金が支払われていた。
そこへ日本が戦争に突入。工員が「徴用工」と名を変えただけのことであり、それでもなお支払いは正当になされていた。
相変わらずの鳩山氏であり、この人あちこちにパタパタと飛んで行っては愚かしい日本貶め。どういう精神構造で思想的立ち位置にあるのか定かではないが、私にはスピ系が陥りやすい現実遊離のァンタジーの世界の住人にしか見えず、一言で言えば「悪しき人の良さと、不勉強による自虐史観の持ち主」と、これに尽きる。外に撒き散らして歩かれるのがいたく迷惑。不快。もし村上春樹氏のごとき確信犯としての海外におけるpropagandistなら、由々しき人物だと言わざるを得ない。
文氏の謝罪に対して、韓国民はむろん怒っているがさほど怒ることもあるまい。しょせん鳩山氏程度の人との会談で発せられた謝罪であり、日本政府はむろん日本国民も公式の謝罪を受けたとは思ってはいない。
香港のデモのこと、またタンカー襲撃のこと、書くべきことはあるのだが、気が向かない。政治に目を向ければ、いまだ未熟にて心が荒れる。
ただアメリカが台湾を一国の国家として認めたことを、喜びたい。
香港デモの参加人数が主催者推定で100万、警察推定で24万と人数発表に差がありすぎて実態が解らぬが、半ばを取るとして写真で見れば少なく見積もっても50万人は街に繰り出しているのではなかろうか。
香港の人口740万から見れば圧倒的である。日本に置き換えれば、400万人~1700万人が危険を覚悟で街に出た、ということだ。
中共も思い込まれているほどには盤石ではないということなのだろう。中国ではデモの大規模なことは、いっさい報じられていないようだ。
安倍総理訪問が契機である可能性が高いタンカーの一件は不幸中の幸いで負傷者は軽傷が一人、当初息を呑んだほどの深手でもなさそうだ。ただ、日本を一歩出たら世界は牙を剥いている、という緊張感をこの際、改めて噛み締めておきたい。