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Channel: 井沢満ブログ
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高島忠夫さんを悼む

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昨日、高嶋政宏くんのことを書いた早々に高島忠夫さんの訃報に
今朝接した。

高島忠夫さんが高嶋家のキッチンで、玉こんにゃくを煮ていたら政宏くんが
「そういうの井沢さんが好きなんだよね」と言ったそうで、
「おお、じゃあ届けて差し上げよう」と、鍋ごと拙宅に
届けてくださったのが、もう遠い昔のことである。
生憎、留守居の者もおらず隣家に預けていてくださった。
お礼を直接申し上げられなかったのが、悔やまれる。

母上の寿美花代さんには、政宏くんと出かけた何か東宝映画の
試写会の席でお目にかかった。


鬱病に苦しまれ、大変そうなことは政宏くんから
漏れ聞いていたが、パーキンソンまで患われていたことは
報道で初めて知った。政宏くんにとっては兄にあたる
生後数ヶ月の長男が、当時のお手伝いの娘に命を奪われたことは
おそらくご夫妻ともに終生の苦しみであったかと
痛ましく思われる。

 

「暴れん坊将軍」のシリーズ再放送で毎朝、家老役の
高島忠夫さんをなつかしく拝見していた。


苦しみも多い人生であったかと思われるが、若い頃はスターとして
頂点に上り詰められ、ご家族には恵まれた。政宏くんをマッサージしながら「育て、もっと大きくなって稼いでこーい」と冗談を言っていらした、という
逸話を今ふと思い出した。なくもなかった若い頃の艶聞も政宏くんから
聞いたことがある。政宏くんが寿司屋に入ったら、実は若い頃
お父さんと・・・・と打ち明けられたというのだ。こういう時の
息子はどんな顔をして聞けばいいのだろう。政宏くんは
「おやじの勲章」という感じで語ってくれた。


人生の軛(くびき)から解き放たれ、魂だけの自由な世界に今はいらっしゃる。四十九日以後は、広い世界に更に旅立たれるのであろう。
ご冥福を慎んで祈りたい。

・・・・・メールでなんだか、とは思ったが取り急ぎ弔慰を伝えたく、政宏くんにメールを出したら「幕が降りました」と返信が来た。私は「幕が下りた」というよりも、魂を磨くためのこの世での修行からのご卒業と感じている。そう書いてまた出した。四十九日間は私も折りに触れ、祈りたい。
高島忠夫さん、本当にありがとうございました。

 


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