「暴れん坊将軍」で、高島忠夫さんが家老役をやられていたのだが、現在再放送のシリーズでは他の方である。
シリーズを再放送でまとめて見ているとお約束の定番に到るまでの試行錯誤の跡が見えて面白い。ドラマの発想はおそらく吉宗公の目安箱からだと思われ、目の付け所が秀逸だと思う。
ここ数日、高島忠夫さんへの個人的喪に服していたので書く気にもなれなかった政治のことにやや触れたくなった、というのは自民党内のある層の相変わらずの反応ぶりに辟易としたからだ。
韓国が日本に依存度の高い、フッ化ポリミィド、レジスト、エッチングガス(フッ化水素)の計3品目を「包括的輸出許可」の対象から外した。
しかし禁輸措置ではないし、単にこれまでの優遇措置を止めるというレベルである。
これに対して、自民党内で「そこまでやるか」と反対の声があったそうで、ほとほと相変わらずの連中がいる。
レーダー照射問題、慰安婦、徴用工、とゆえない日本毀損が連打で浴びせかけられている時に、ホワイト国家対象の優遇を止めます、というだけのことに「そこまでやるか」とは、何を言っているのだろう。
日本はいきなり始めたわけではなく、韓国産水産物の輸入検査強化でまずジャブが繰り出された。
しかし、日韓請求権協定に基づく2国間協議に韓国は応じず、それではと日本は協定に記されている仲裁委員会の設置に向けて委員を指名する第三国を選ぶよう韓国側に要請。しかし、韓国側は無視。
と、これだけの段階をきちんと踏んでのこのたびの措置である。
いきなり禁輸という形を取らず、そして徴用工問題への対応策ではないというていを繕いつつつ韓国の出方によっては限りなく経済制裁に近づける事ができるまことに頭のいい方策(紳士的恫喝とも言う)を政府は打ち出した。韓国ではWTO(世界貿易機関)に訴えると息巻いているが、このレベルでは訴えが成立するほどの段階ではまだなく、また仮にWTOに受理されたとして結論が出るまで数年かかり、その間に日本の出方によっては、基幹産業としてサムスン電子やSKハイニックスを抱える韓国は青息吐息になる。輸出禁止措置に対して韓国が対応出来るのはおよそ3ヶ月が限度であろう。
その一方で韓国では、慰安婦や徴用工の韓国側の嘘を告発する書籍が出たり、国連まで出かけて徴用工に関する日本側の言い分の正しさを証言する胆力のある良心的韓国人もいて、日韓はちょっとおもしろい動きを見せている。「歴史を振り返らない国に未来はない」が韓国の日本糾弾のキャッチコピーだが、歴史を捏造する国にこそ未来は姿を見せない。
ソウルでの日本大使館の移転建設許可を韓国は出さなかったが、こうなってみればかえってよかった。現状の、いつでも引き揚げられるビル内のほうがよい。引き揚げるまでには到らぬにせよ、いつでも撤退をという構えは必要であろう。
1965年の国交正常化が早過ぎたとは思わない。国交回復したから、日韓の抱える、というより韓国が日本に抱いている偏頗な思想が明らかになった。