靖国参拝はじめ、日本にいかに理があろうと韓国が理不尽であろうと、日本に我慢を強いて、仲良くしろと、上から押し付けてきていたのがアメリカであるが、トランプ大統領になってから風向きが著しく変わって来たように思う。
いくつか理由があろうが、日本を生理的に毛嫌いし中国を熱愛するヘンリー・キッシンジャーの洗脳にトランプ大統領が染まっていないことにも理由があるのかもしれない。
ニクソン政権およびフォード政権期の国家安全保障問題担当大統領補佐官、国務長官を務めたこの人物がトランプ大統領の相談役のような形でいることは事実だが、もう96歳。影響力は希薄になっているのではないか。
朝鮮日報が「輸出優遇除外:韓国政府・大統領府、米国にSOS」と報じているが、アメリカ頼みは今回、空振りに終わるのではないかと私は思っている。
ニクソン以来、オバマに到るまでアメリカ大統領に「日本悪・中国善」の洗脳を施してきたキッシンジャーの影響力がここへ来て急速に薄まっている気配を感じるのと、韓国の現政権が背取りは黙認、武器に転嫁できる三品目を、北朝鮮に横流ししているらしいことがほぼ明白に見えて来たことによる。
フッ化水素は、サリンや神経剤VXなどの化学兵器の合成材料に使われ、核兵器の製造工程にも使われる。フッ化ポリイミドは絶縁材料として軍用航空機やレーダーに使われる可能性、レジストは軍用航空機などに使われる半導体の感光剤として用いられる。
BSフジのプライムニュースに出演した萩生田光一幹事長代行による次の発言。
「化学物質の)行き先が分からないような事案が見つかっているわけだから、こうしたことに対して措置をとるのは当然だと思う」
萩生田代行は放送で該当事案内容を明らかにしていないが、フジ系列ニュースネットワークのFNNは萩生田代行の発言に添えて、与党幹部の言葉を引用「ある時期、今回のフッ素関連の物品(高純度フッ化水素、エッチングガス)に大量発注が急遽入って、その後、韓国側の企業で行方が分からなくなった。今回のフッ素関連のものは毒ガスとか化学兵器の生産に使えるもの。行き先は“北”だ」と報道。
韓国は騒ぎたてるほどに、「ヤブをつついて蛇を出す」のではあるまいか。
日本の韓国に対するホワイト国外しには、理が通っているのでWTOに訴えても無駄、国際世論にいかに日本が悪者かを訴えても無益であろう。WTOへの提訴そのものは出来なくもないが、時間を食いすぎて韓国の急場には間に合わない。
EUはいまだ韓国をホワイト国認定をしていない。
国連で決めた経済制裁を守らず北朝鮮への物資横流し、国家間の条約すら守れない国は安全保障上「優遇措置対象ではなくなった」ので、日本はこれまでの優遇措置を外し、元に戻すと言ったに過ぎない。表向き非の打ち所はないだろう。
「思想」になどほぼ価値を持たない、商売人トランプ大統領のストレートな手腕も、そこに加わる。俺の国が一番、お前の国は二番だが双方WinWinなら手を組もうぜ、というのがトランプ流儀であろう。安倍総理との蜜月ぶりは周知の通りである。油断は出来ない相手にせよ、今は日米利害が一致している。
サムスンを潰すことは、インテル、クアルコム、テキサス・インスツルメンツ、ブロードコム、マイクロンテクノロジーなどの米国内半導体企業を更に大きく育て上げることにもなるならば、今日本を抑え込んで韓国に手を貸す理由はなかろう。
ちなみに、キッシンジャーによる日本人嫌悪、中国崇拝は以下のごとくである。キッシンジャー曰く、
「およそ60年間にわたる公人としての生活の中で、私は周恩来よりも人の心をつかんで離さない人物に会ったことはない」
「彼は小柄で気品があり、聡明な目をした印象的な顔立ちで、相対する人物の心の中の見えない部分をも直感する、けた外れの知性と能力によって他を圧倒した」
その一方、田中角栄を公然とジャップ呼ばわりした。
「ジャップは最悪の裏切り者」(解禁された米公文書より) 72年
中国は伝統的に「世界的視野」を持っている一方、日本は「部族的視野」しか持ってはいない、とも発言。
日本を再び立ち上がらせないためにアメリカは、
・核武装をさせない
・最低限の武装しかさせない
これはキッシンジャーの基本姿勢でもあるが、アメリカでずっと護られてきた。トランプ大統領出現までは。北朝鮮による危機感を見据えたトランプ大統領は、むしろ日本の更なる武装をこそ望んでいるのではないだろうか。武器を日本に売りたい商魂込みであろうとも。
トランプ米大統領の専用ヘリコプター、マリーンワンが日本の護衛艦「かが」に着艦、安倍晋三首相と握手、いずれ航空母艦に昇格・改造される「かが」艦上に肩を接して並び立った出来事が、その象徴のように私には思える。