Quantcast
Channel: 井沢満ブログ
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1913

家から5768歩で文化村へ

$
0
0

本日も歩くことを念頭に、車は使わず駅も階段を上り降りしてやって来ました、渋谷は文化村。

三田佳子さんがシアターコクーンでお芝居をやっていらっしゃるので、見物に出掛けたのです。

紺地にくすんだ紅の棒縞の着物に、黒地に数本の赤い縞が走った羽織(例の、向井理くんと偶然お揃いの)、それに沈んだ猩々緋の帯。
猩々緋というのは、お店で教えてもらった和色名です。朱と赤の中間の
ような?
羽織は綿麻、着物と帯は初めての綿です。
綿の街着をずっと探していたのです。やっと見つけたのが、神田明神下の
着物のお店です。

綿は絹のように滑らないので、着付けの時にやや戸惑いました。

劇場には本来、綿は砕け過ぎですが歌舞伎座のような和の格式を
重んじる場所ではないし、演し物も洋物で出演者も若い子たちが
多いのと、綿でも仕立ておろしなので寛恕いただこうかと。
三田さんが案の定、敏感に着物に目をやり反応して下さいました。
話している間、幼稚園の仲良しどうしのようにずっと手をつないでいて、
思えば公私共に30年ほどにも及ぶ長いお付き合い。

元気でいつまでも・・・・と毎度祈るように客席から拝見しています。
三田さんは今回は、音痴のソプラノ歌手の役で抱腹絶倒、涙あり。
つくづく、才能に恵まれた女優さんであると思い、その方との
長きに渡るご縁をありがたいことに思います。

三田さんには、昔からテネシー・ウィリアムズの「欲望という名の電車」を
やっていただきたく、ご本人にそう申し上げたら「稽古時間をたっぷり、
とってくださるなら、演る」と。「どなたか、やってくださる方を心がけておいて」。

帰宅後早速、心当たりの方へメールしたのでした。
演出とプロデュースを引き受けてくださりそうな方。
「欲望・・・・・」は傑作ですが、ヒロインのブランチをやられた
杉村春子さんが神業の絶品で、その後まだその領域に
達する人が出ていません。
私は三田さんがやれる、と睨んでいます。
絶唱という形で哀切極まりないヒロインを演じてくださると
確信しています。実現したら、最大の贅沢です。・
見たい芝居を見たい女優で、見物出来るのだから。

書き忘れましたが、上記の着物に底が黒の赤い別珍の足袋と、
真紅の皮草履を合わせました。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1913

Trending Articles