昨日、どの局であったか、下村博文元文科省大臣、ケント・ギルバート氏などが、金 慶珠氏(東海大准教授)と一緒に出ている番組の日韓関係に関するところだけ見ました。
嘘かまことか整形前後の写真が出回っているくらいに、華やかな美貌のせいもあるのでしょうが、日韓問題を取り上げると必ずと言っていいほどテレビに呼ばれ、あたかも韓国の日本窓口的立ち位置で韓国に都合のいいことばかりペラペラ述べられる方で、かつての自国を冷静に分析なさる呉善花さんなどは、局も決して呼びません。道理の通ることを語っても、日本側のコメンテーターとは「ケンカ」というショーにはならないからでしょうか。
金 慶珠氏の立て板に水の言葉連射には、当初驚きましたが、
彼女の語り口のノウハウが解ってみれば、申し訳ないが
あのチープな話術とそれに伴う見え見えの論法が、そういつまでも
通るとは思えません。
彼女のやり口は簡単で、とにかく相手の反論が来ないよう、
言葉に「間」を置かず、「まくしたてる」のです。
その間に数字や年度など、もっともらしい「データ」を散りばめる。
そして、「顔芸」。相手が正論を語っていても、
それが韓国にとって耳の痛い言説であったりすると、
表情で大仰なまでに「うんざり」「なに、でたらめ言ってるの」「呆れたわ」
と、アピールするのです、表情で。
カメラはすかさず、その日本人は余り見せないオーバーなまでの表情を
捉えます。
場数を踏んでいるので、テレビというものをよく知っています。
ただ、私もそうですが彼女のそういう「芸」を見透かす日本人も
増えてきたように思います。
それで感心したのは下村元大臣が、金氏が言葉の機関銃を
放ち始めると、すかさずそれを遮る言葉の爆弾を投げつける。
おそらく金氏にとっては、普段のノウハウが遮られ、
いたってやりづらい相手だったでしょう。「下村先生が
あたしを攻撃する」と二度ほど口走っていましたが、攻撃ではなく
そもそもあの場はディベートの場だったでしょう?
金氏の、やり口に振り回されない日本人もいるってことです。
ある意味、私は彼女はけなげなほどに韓国を代弁していると思います。
けなげ、もニュアンスが違うかもしれませんが、道理も通らぬ空疎な
言葉の連射をしている自らを、恥ずかしくないのかな、と
思うからです。お国のために自らを貶めても、がんばっていますわ、と。
しかし韓国人として日本に来ている以上、そうするしか彼女には
道がないわけだし、言論の自由という意味でなら、
韓国に自由はありません。
それに加え彼女の言論の提示方法には、文化の違いもあるのかも分かりません。
相手の言い分には耳を傾けず、風向きが危うくなったらとにかく、
喚き散らす。
それが下村元大臣には通用しなかったようで、見ていて
甚だ痛快でした。下村元大臣に、まだ大臣の肩書がなかった頃の
名刺がかなり以前から手元にあり、はてどこで頂戴したものやら。
あるいはパーティで、どなたかに紹介して頂いたのかもしれません。
こんな、痛快な日本男子なら御縁は結んでおくべきでした。
しかしそれにしても、竹島を日本の領土だと認識していない
日本人が多数いて、韓流ファンをそのことだけで
非難するわけではないのですが、
「韓国には韓国の言い分が」などと言っていましたね。だから余計、
疎まれたのですが。私も韓流は見るので、韓流ファンがいけないと
言っているのではありません、念のため。
歴史は歴史としてきちんと認識しましょう。でないと
「韓流の時代劇で歴史を学ぶ」などと、大真面目に言う日本人に
なってしまいます。あれは彼らの見果てぬ夢、現実にはなかった
歴史、あられもなく言えば考証無視の願望捏造劇です。
彼らはこうであったらいいなあ、という願望が史実にないと
映画やドラマ、アニメで「史料」を作成します。
考え方の相違というレベルではなく、単なる事実として竹島は日本の
領土です。教科書にやっと明記されるそうで、遅きに失しましたが、
よいことでしょう。韓国が数ページを独島(竹島)に費やして
いるのに対し、日本は数行の記述であり、まだまだこれからでしょう。
私は番組中、誰かが金 慶珠氏に対して「竹島はどの国の領土ですか?」と
ぶつけて欲しいと、思いながら見ていました。
とうぜん「韓国領土」だと彼女は応えるでしょうが、その瞬間彼女は
学究の徒としての良心を売り渡すのであり、正体を
現さざるを得ない。それゆえに、質問をぶつけて欲しかったのですが、
番組の男たちに私のように底意地の悪い人はいなかったようで、
優しいなあ、と思いながら見ていました。
下村元大臣も、金氏の連射砲話術には化かされてはいませんでしたが、
基本、優しいと私は感じました。憮然となさった表情から、
金氏の言い分を許しているとは思いませんでしたが。
それにしても韓国。そこまで竹島に粘着し、日本に激昂するのであれば、
なにゆえ、ハーグの国際裁判所に出て行くことを拒否するのか。
理由はネット民レベルの言い分含めて、述べられていますが、要するに出れば
自分たちに分がないのが国際的にばれるからです。
ならば、日本は国際社会に向けて言い募るべきでしょう。
裁判から逃げるなら、逃げるその理由を韓国はそのつど述べねばなりません。
客観的に納得できる理由を彼らは述べることが出来ません。
日中韓が教科書で合意ラインを探ろうと集まったことも
あるのですが、最初の段階で決裂しました。
というのは、教科書問題の核ともいうべき領土問題に関して、
中韓は最初から聞く耳持たぬ、話し合う必要なしとして
突っぱねるから、話し合いにもならないのです。
話しあえば、日本側がまっとうな資料と証拠を持ち出してくるのは必然で、
そうすればぼろを出すのは、中韓なのです。
そういうことも含めて、日本の大人は子供たちに教え込むべきでしょう。
でないと、金氏がおっしゃるごとく、「日本人の◯割は、どっちの領土か
解らないと言っているではないか」などと、あたかもそれが
竹島は韓国に属する証拠のように言い換えられてしまいます。
「どっちの国の領土化解らない」と言っているのはかつての韓流ファンや、子供たちだけではありません。
自治体の職員が「韓国には韓国の言い分がある」などと
言っている始末です。
韓国が独島について教科書に5ページを記載するなら、
日本は理路整然たる反証を、幾つもの証拠付きで10ページ、
記載すればよろしいのです。
金 慶珠氏は宮沢喜一元総理の「近隣諸国条項」を上げていましたが、
ここにも金氏特有の詐術的レトリックがあります。
「近隣諸国条項」では東京裁判史観に基いて、日本が「迷惑を
かけた」国々の感情を逆なでせぬよう、留意するようにという
条項ではありますが、嘘をつかれて濡れ衣を着せられることに
対して、黙ってがまんしていなさいとまでは、さすがに
示していません。
「近隣諸国条項」の近隣とは、実際的には韓国中国北朝鮮ですが、
この三カ国に近隣諸国条約はありません。
つまりこの三カ国は日本に対して言い放題、捏造の教科書でも
構わない、ということです。こんな国際的にはとんでもない
片務的条項は撤廃すべきでしょう。敗戦国としての屈辱裁判である
東京裁判史観からの脱却を図らない限り、日本の再生はあり得ず、
「近隣諸国」とやらの嘘と横暴に、蹂躙され永遠のたかりを
受け続けるだけです。